日立製作所は30日、同社の新型ATM「AKe-S」を山口銀行に納入、2月14日から稼働を開始すると発表した。今後「AKe-S」は、山口銀行の各店舗に順次展開され、2013年3月末までに、約100台が稼働する予定。
「AKe-S」は、日立オムロンターミナルソリューションズが開発した製品で、操作性に配慮したデザインに一新されているほか、待機時の電力消費量を従来機(HT-2808/EX)に比べ最大80%削減、内蔵モジュールの一部へのリサイクル部材採用、紙ジャーナルの電子化をサポートしたことにより、環境への配慮を重視したシステムとなっている。
特徴として、カード・通帳・紙幣・硬貨の出入り口にLED照明を設置し、操作をわかりやすく誘導するとともに、カード・通帳・紙幣・硬貨放出時の取り忘れ防止音量を大きくし、取り忘れを低減する仕組みとなっている。
車いすでATMを利用する場合でも、ATMに近づきやすいように足元のスペースを拡大し、無理のない自然な姿勢で操作できるようにしたほか、本体側面とテーブル下の2か所に設けたツイングリップにより、車いすでの「動きやすさ」や「引き寄せやすさ」を向上させている。また、本体の外枠をつたうだけで媒体の入出口へ誘導する「アーチ型ガイドフレーム」を採用した。
そのほか、操作画面は、鮮明な高輝度画面に加え、背景と文字にコントラストの高い色を採用するなど、カラーユニバーサルデザインに対応した画面を採用しており、車いす利用時など低い位置からでも見えやすいように、緩やかに傾斜させた操作画面とした。