米Googleが英国の子どもたちのコンピュータ学習支援のため、ARMベースの小型コンピュータ「Raspberry Pi」1万5000台分の助成金を提供する。Raspberry Piを製造する非営利団体Raspberry Pi Foundationが1月29日に発表した。

社会貢献を目的としたGoogleの非営利団体Google GivingがRaspberry Piを購入するための助成金を提供するもの。Raspberry PiはSDカードからブートするクレジットカードサイズのLinuxベースのコンピュータで、子どもたちがプログラミングを学ぶためのコンピュータを目指して開発・製造された。

今回の助成金は、Ethernetポートの付いたModel B機種が対象となる。Raspberry Piの販売店であるRS Componentsでは、Model Bは25.92ポンド(税込み、税抜きで21.6ポンド)で発売されている。

GoogleとRaspberry Pi Foundationは、アイルランドベースのコードを学べる道場CoderDojoなど、教育が関係する6つの組織や企業と協力して、Raspberry Piの寄贈先を決定する。Raspberry Pi Foundationでは「英国におけるコンピュータ科学の教育問題を解決することに業界が乗り出した良い兆候だ」とコメントしている。

Raspberry Piは2012年3月に発売を開始し、100万台近くの販売実績を達成したとされている。

英国の学校を訪問するRaspberry Pi FoundationのEben Upton氏(中央)とGoogleのEric Schmidt会長(右)