アカマイ・テクノロジーズは1月29日、「インターネットの現状」レポートの2012年第3四半期版を公開した。本レポートは、クラウドプラットフォーム「Akamai Intelligent Platform」の収集データに基づき、接続速度や攻撃トラフィック、ネットワーク接続性 / 可用性などのグローバルな統計情報と、それに対する同社の見解がまとめられている。
発表によると、2012年第3四半期中に、243の国と地域から、前年比11%増となる6億8000万以上のIPv4アドレスがAkamai Intelligent Platformに接続したという。
ファイアウォールやプロキシサーバーを経由してWebにアクセスする場合など、1つのIPアドレスが複数の個人によって使用されることもあるため、この四半期中に同プラットフォームに接続したユニークWebユーザーの総数は10億を上回っていると考えられる。
Akamai Intelligent Platformに接続するIPv4アドレスが最も多い上位10ヵ国の中で、ブラジルは2四半期連続で最大前年比増加率(39%)を記録している。また、中国は最大前期比増加率(5.7%)を記録した。
2012年第2四半期から第3四半期にかけて世界の平均接続速度は約7%低下し、2.8Mbpsとなった。最大平均接続速度は韓国の14.7Mbpsで、日本の10.7Mbps、香港の8.9Mbpsがこれに続く。なお、前期比では若干の低下となっているが、世界全体の平均接続速度は前年比11%増と順調な伸びを示している。
同社の分析によると、この四半期はブロードバンド(4Mbps以上)と高速ブロードバンド(10Mbps以上)の導入率も順調に増加しており、世界全体の高速ブロードバンド導入率は11%、ブロードバンド導入率は41%まで伸びたという。
モバイル接続のデータをみると、2012年第3四半期のモバイルネットワークプロバイダー各社の平均接続速度は、最大が7.8Mbps、最低が324Kbpsという結果になっている。調査対象のうち7社のプロバイダーはブロードバンドクラスの平均接続速度を記録しており、それ以外の68社のプロバイダーは、1Mbps以上の平均接続速度を記録している。
またこの期間に、携帯電話ネットワークを介してAkamai Intelligent Platformに接続したモバイルデバイスでは、Android Webkitを搭載したデバイスが37.6%、AppleのMobile Safariを搭載したデバイスが35.7%で僅差の2位となっている。一方で、すべてのネットワークタイプで見た場合には、AppleのMobile Safariがリクエスト全体の60.1%、Android Webkitは23.1%とシェアが逆転する結果となっている。