TKCは29日、申告書のPDF一括出力機能を搭載した連結納税システム「eConsolitax」の2013年1月版を提供開始したと発表した。
同システムは、全国1万名超のTKC全国会会員(税理士・公認会計士)が利用する「法人税申告書作成システム」のノウハウを活かして開発された、中堅・大企業向け連結納税システム。平成15年6月に初版を提供して以来、順調に利用社数が増え、現在全国600企業グループ・6300社で利用されている。
いま中堅・大企業では、企業グループ内の個々の法人の所得と欠損を通算できる連結納税制度の適用を検討する動きが活発となり、その裾野は中小企業へと急速に広がっている。 連結納税制度の適用を受けた連結グループでは、親会社が一括してグループ全体の法人税の申告・納付手続きを行うこととなり、連結確定申告書に添付される書類は膨大な量にのぼるため、作成過程で大量の書類を印刷することなく確認作業の効率化が図れるよう、システム利用企業からはPDFの一括出力への要望が高まっている背景がある。
今回追加された新機能により、印刷時に対象となる申告書を個別に指定することなく、ボタンをクリックするだけで1つのPDFファイルとして簡単に出力できるようになり、また出力したPDFファイルには申告書ごとに「しおり」が自動的につけられるなど、連結納税業務の効率化を支援する。
なお、この機能は同社の子会社であるスカイコムが提供するPDF作成ソフト「SkyPDF Driver」により実現する。なお同製品はTKCから無償提供され、法人電子申告システム「ASP1000R」などにも搭載される。
同社は、TKC全国会 中堅・大企業支援研究会とともに「経理部の強い味方」としてシステム開発およびサポート体制の強化に努め、中堅・大企業の戦略的なグループ経営を支援していく。