ルネサス エレクトロニクスは1月24日、スマート社会の実現に貢献する主要アプリケーションであるネットワークサーバやストレージシステムの電源ユニットに使用されるオアリング向けFET用に低オン抵抗のパワーMOSFET「μPA2766T1A」など3品種を製品化したことを発表した。
3製品は、微細プロセスの採用などにより、従来の同用途向けパワーMOSFETプロセス比で、同一有効面積でオン抵抗を約半分に低減できるプロセスを確立。また、パッケージに、内部のFETチップと端子間を金属板で接続した構造を採用したことで、低パッケージ抵抗かつ、FETチップの低オン抵抗性能との組み合わせによって5mm×6mmのパッケージサイズ(8pin HVSONパッケージ)ながら、30V耐圧、定格130A(ID(DC))(1製品のみ100A)の大電流制御が可能となったとのことで、これにより大電流を供給するために個々の電源ユニットごとに複数のオアリングFETを並列に動作させる必要がある場合に、最小限の並列数にすることができ、機器の省スペース化が可能になるという。
また、オン抵抗についても「μPA2766T1A」で0.72mΩ、「μPA2764T1A」で0.90mΩ、「μPA2765T1A」で1.05mΩ(標準値)となっており、同社の従来品と比べ最大で50%減を実現したという。
なお、すでにサンプル出荷を開始しており、量産は2013年2月からを開始予定、同10月には3製品合計で月産500万個規模に拡大する予定としている。サンプル価格はμPA2766T1Aで150円となっている。