村田製作所は1月24日、消臭・除菌・防カビなどの機能を効果的に発揮する小型オゾン発生モジュール「MHM500タイプ」を発表した。
近年、健康指向や清潔指向が高まり、さまざまな場所での除菌、消臭といったニーズが高まってきている。例えば、冷蔵庫や食器洗浄機などの庫内の雑菌繁殖への対策意識の高まりなどが挙げられる。一方、これまで上下水処理や半導体洗浄用などの比較的大型な設備では殺菌などの用途として大型のオゾン発生機が利用されてきたが、家電製品に組み込めるような小型のものはあまり存在しなかった。そこで同社では今回、家電製品や車載用アクセサリなどはじめ、さまざまな機器に組み込むことができる小型オゾン発生モジュールを開発したという。
具体的には、発生子にLTCC基板を使用し、そこに放電電極、誘電電極を内蔵する独自の電極構造を採用。これにより、安定的にオゾンを生成することができるようになったほか、LTCC基板に電極を内蔵したことで、放電の際に電極を保護することができるようになり、長寿命を実現した。また、発生子に最適な駆動用高圧電源を開発したことで、放電に必要な分のみ電力を供給できるため、効率よくオゾンを生成することが可能となったという。さらに、入力電圧をON/OFFすることなく、リモート信号で間欠動作のコントロールが可能なため、オゾン発生量を自由自在に調整できるほか、駆動用高圧電源に、異常を検出・停止する過電流保護回路と出力検知用端子を装備することで安全性を確保した。
なお、サイズは放電部をケースでハウジングしたことで、14.2mm×31.5mm×17mmを実現。オゾン発生部と駆動電源を分離しているため、取り付けの高い自由度を実現している。すでに月産30万個で量産中でサンプル価格は3500円だという。