計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは1月23日、高速なUSB熱電対パワーセンサ「Agilent U8480」シリーズを発表した。
同製品は従来品であるパワーセンサ「8480/N8480」シリーズと同様の熱電対型パワーセンサだが、性能面を改善したことで従来シリーズの10倍の速度を有する毎秒400回の測定速度を実現した。また、同社のパワーメータ、パワーセンサ製品群の中で最高の確度を実現しており、パワーリニアリティは0.8%未満となっている。
さらに同社製品としては、DC(直流)領域まで測定できる初めてのパワーセンサであり、各種用途に幅広く対応が可能。DC領域の測定は、パワー測定の基準として、信号源の校正などに用いられる他、EMC(電磁ノイズ)の評価などでも使用することが可能だ。
同シリーズは、パソコンやUSBポートを持つ同社の測定器に接続して使用するため、外付けのパワーメータや電源などを用意せずにパワー測定を行える。また、ビルトイントリガ機能(内蔵トリガ機能)により、イベントと同期した測定のために、外付けのトリガモジュールを用意する必要がない。さらに、内部校正機能により測定準備の時間を短縮できる他、コネクタの着脱回数が減ることによりコネクタの摩耗の軽減にもつながる。加えて、ソフトウェア「N1918A Power Panel」も同梱されている。
なお、価格は10MHz~18GHz対応の「U8481A-100」が30万6050円(税別)、10Hz~33GHz対応の「U8485A-100」が43万4269円(税別)、DC~18GHz対応の「U8481A-200」32万6757円(税別)、DC~33GHz対応の「U8485A-200」45万4976円(税別)で、いずれも販売を開始している。