日本IBMは24日、企業向けクラウド・プラットフォーム「IBM SmarterCloud Enterprise」の最新版「IBM SmarterCloudEnterprise R2.2」ゲスト仮想マシンのサービス管理やセキュリティーなどの機能を加えたIaaS環境を提供する「IBM SmarterCloud Enterprise+」の最新版「IBM SmarterCloud Enterprise+ R1.1」を本日より提供を開始すると発表した。また、SAPアプリケーションを用いた企業の業務システムを構築、運用するための統合基盤をPaaS形式のクラウド・サービスにした「IBM SmarterCloud for SAP Applications R1.1」の提供を、2月18日より開始すると発表した。
発表会では日本IBM 理事 スマーター・クラウド事業部長 熊本義信氏が登壇し、「2013年、IBMは企業層に積極的にクラウドを提供・支援していく」と2013年の日本IBMのメッセージを紹介した。また、クラウドサービスの導入を検討している企業が「クラウドに関する製品のことは既にわかったが、それをどう実装してくかが問題だ」と懸念点を述べた。
そして、クラウドサービスを導入した際の恩恵として「最終的なコスト削減」と「柔軟な成長戦略」という2つのポイントを挙げ、「色々チャレンジしても傷が浅く済むのがクラウドのメリット」とクラウドサービスを積極的に進めていく意思を見せた。
「IBM SmarterCloudEnterprise R2.2」は、Windows関連機能を強化し、大容量のメモリーを必要とするアプリケーションを安定して運用するために、従来の2倍となる32GBのメモリーを搭載するメニューを追加した。
「IBM SmarterCloud Enterprise+ R1.1」は、データベースのバックアップ管理における機能拡張を行うなど、ミドルウェアに対するマネージド・サービスを強化し、環境移行を支援する。
「IBM SmarterCloud for SAP Applications」は、月または年単位のサービス契約にもとづき提供され、サーバ/ストレージといったシステムインフラ、OSや運用管理などのソフトウェアと、SAPアプリケーションを用いたシステムの運用をクラウド・サービスとして一括提供される。また、オプション・メニューによるリソース追加や運用サービスを、必要に応じて選択し追加することができ、サーバ・プラットフォームは、IntelベースまたはPowerベースを選択できる。加えて、運用状況や障害状況の確認が可能な専用のWebポータルや、サービスヘルプデスクが提供される。その際、SAPライセンスは含まれない。