富士通は23日、過去2年間にわたる在宅医療現場や、東日本大震災の被災地での高齢者ケアへのICT利活用の経験を踏まえ、高齢者の健康と生活を在宅医療・介護の面から包括的に支える新しいクラウドサービス「高齢者ケアクラウド」を、提供開始すると発表した。

「高齢者ケアクラウド」のコンセプト図

同サービスは、「高齢者を皆で支えあう社会へICTで貢献」をコンセプトに、「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」といった高齢者を支える関係者をICTで支援するソーシャルクラウドサービス。高齢者一人ひとりと社会(医療・介護・地域・流通・親子など)が経済循環性を保ちながらもつながることを目指すのが目的。

今回、第一弾として、在宅医療・介護に特化したサービスの総称を「Fujitsu Intelligent Society Solution 往診先生」と命名し、3種類のサービスを用意。在宅医療の質を高めつつ、従事者の負担を軽減する「在宅医療支援SaaS」、在宅医療・介護事業者の情報連携により多職種協働を可能とし、各関係者が一つのチームとして高齢者を支援する「在宅チームケアSaaS」、患者や家族からの連絡や問い合わせに24時間365日対応する「在宅医支援コンタクトセンターサービス」を提供する。

「高齢者ケアクラウド」商品体系

「高齢者ケアクラウド」は、「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」といった高齢者を支える関係者を包括的に支援するクラウドサービス。「在宅医療・介護」におけるサービスの総称を「往診先生」と命名し、広く提供していく予定。

販売価格、および出荷時期は「在宅医療支援SaaS」が月額7万円で1月23日から提供開始。在宅チームケアSaaSが月額7万円からで2013年5月から提供開始予定。在宅医支援コンタクトセンターサービスは月額10万円からで1月23日から提供開始される。

販売目標は、2015年度までに売上累計60億円を目指し、「在宅医療・介護」「地域・NPO」「生活産業」を含む高齢者ケア市場での利用を目指す。