IDC Japanは1月22日、国内情報セキュリティ製品市場予測を発表した。それによると、2012年の国内情報セキュリティ製品市場において、ソフトウェア製品の市場規模は前年比3.9%増の1,897億円、セキュリティアプライアンス製品市場の市場規模は前年比3.4%増の281億円となる見込みだという。
2012年の国内セキュリティソフトウェア市場は、エンドポイントセキュリティを中心としてセキュアコンテンツ/脅威管理市場と、認証ソリューションを含むアイデンティティ/アクセス管理が市場をけん引。2013年以降もPCやスマートフォン、タブレット端末などのウイルス対策需要は高く、また大規模システムへの導入が拡がっているアイデンティティ/アクセス管理市場への需要は継続して高いとみており、セキュアコンテンツ/脅威管理市場と、アイデンティティ/アクセス管理市場を中心に需要が拡大するとという。
同市場の2011年から2016年における年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.0%で、市場規模は2011年の1,826億円から2016年には2,219億円に拡大すると予測している。
2012年の国内セキュリティアプライアンス市場は、ファイアウォール/VPN(Virtual Private Network)とIDS/IPS(Intrusion Detection System/Intrusion Prevention System)、Webセキュリティ市場で需要が高く、市場をけん引。2013年以降は、モバイルデバイスの普及によるリモートアクセス基盤の需要拡大と、標的型攻撃対策への需要が高まることから、ファイアウォール/VPNやIDS/IPS、UTM(Unified Threat Management)を中心に市場は成長するとIDCはみている。
同市場の2011年から2016年におけるCAGRは3.4%で、市場規模は2011年の272億円から2016年には321億円に拡大すると予測している。
IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの登坂恒夫氏は、「ユーザー企業は、クラウドやモビリティ、ソーシャル技術、ビッグデータといった新たなITプラットフォームへの対応を進める上で、ビジネスプロセスと連携した情報セキュリティ対策を実施すべきである」と述べている。