インターネットイニシアティブ(IIJ)とIIJグローバルソリューションズは21日、IIJグローバルの上海現地法人であるIIJ Global Solutions China Inc.を通じて、クラウドサービス「IIJ GIO CHINAサービス」を提供開始したと発表した。

IIJ 代表取締役社長 鈴木幸一氏

発表会では、IIJ 代表取締役社長 鈴木幸一氏が登壇。鈴木氏は「Amazonのクラウドサービスの従量課金のようなやり方とは違い、定額サービスという強みを持ってグローバルでのクラウドサービスを展開したい」と述べた。その上で、「グローバルの売り上げが現在21億円程度のところをいずれ100億円にしたい」と1つの目標を紹介した。

同サービスは、仮想化サーバタイプと専有サーバタイプを選択できるクラウドサービス。既に2012年9月30日から試験サービスを提供している。仮想化サーバタイプは、CPU性能・メモリ容量・ディスク容量・OSを選択でき、月額350元からという価格で提供される。

サービス設備は上海のデータセンター内に設置され、中国語・日本語・英語の3カ国語のサポートを有す。顧客は自社で機器を用意する必要がなく、簡単に中国国内のサーバ環境を利用できる。

同サービスのインターネット基盤は、中国2大通信事業者であるチャイナテレコムとチャイナユニコムに接続し、遅延の少ない通信環境を提供される。

サービス導入前

これまで両社をまたぐ通信は、遅延や切断が発生することが多く、通信の南北問題と呼ばれていたが、同サービスを利用することでより速い接続を自動選択して提供することができるようになる。

サービス導入後

同社は、国内で培ってきたクラウドサービスの運用ノウハウを活用し、日本市場と同品質のクラウドサービスを中国国内で展開していくとした。