セイコーエプソンは1月17日、5V単一電源に対応したASIC「S1L5V000シリーズ」を発表した。

新商品としてASICラインアップに加えました。2013年2月から受注、3月からサンプル出荷、7月から量産を開始する予定です。

近年、半導体デバイスのプロセスの微細化が進み電源電圧の低電圧化が進んだ結果、逆に5V電源に対応可能なASICを供給できるデバイスベンダが減少してきている。しかし、機器の制約上、低電圧化が難しい分野においては、5V電源に対応したASICの需要は高く、今後の供給がどうなるか、といったことに不安を持つユーザーも多い。

そうした状況を背景に、同社は5V電源を必要とする市場での長期安定供給の要望に応えることを目的に今回、0.35μmプロセス(2層/3層/4層Al配線)を採用した5V単一電源対応の同シリーズの商品化を決定したという。同シリーズを用いることでユーザーはFA機器や車載機器などにおいて供給不安のある既存ASICを置き換えることが可能になるほか、コストダウンも図ることが可能になるという。

搭載ゲート数は2層品で4万2008、4層品では25万4330となっており、内部ゲート遅延は5.0V時で0.19ns、3.3V時で0.29nsとなっているほか、消費電力は内部セルで5.0V時が1.3uW/MHz/BC、3.3V時が0.54uW/MHz/BCとなっている。

なお同社では、今後も同シリーズのほか、既存ASICも含めた形で長期安定供給を約束することで、ユーザーに安心して利用してもらえることを目指していくとしている。

エプソンの5V単一電源に対応したASIC「S1L5V000シリーズ」