STMicroelectronicsは、ケーブルモデム規格DOCSIS 3.0に準拠した新ファミリ3品種を発表した。

同ファミリは、DOCSIS 3.0規格に準拠、16チャネルのダウンリンクおよび4チャネルのアップリンクに対応したセットトップボックス(STB)またはデコーダ内蔵ゲートウェイ向け製品で12チャネル対応の「STiD125」、16チャネル対応の「STiD127」、ケーブルモデムおよびデコーダ内蔵ゲートウェイを含むデータゲートウェイ向けで16チャネル対応の「STiD128」の3品種で構成されており、いずれもダウンストリームで最大800Mbps、アップストリームで108Mbpsのデータ速度を実現する。

DOCSIS 3.0は、家庭およびモバイルエンターテインメントの方式を、従来のMPEGからIPビデオ配信へと進化させる技術。高速なデータ転送レートにより、STBとホームゲートウェイが、単一ネットワーク上でビデオとインターネットデータの統合サービスを提供できる他、屋内のスマートテレビ、デジタルビデオレコーダ(DVR)、タブレット、スマートフォン、ゲーム機など、複数のネットワーク接続型機器を同時利用できるようになる。

STのDOCSIS 3.0対応技術は、デュアルコアARM Cortex-A9プロセッサと連動し、ルーティング、スイッチング、電話機能を制御することが可能で、同社のSTB用ICであるOrly「STiH416」などと連係し、ペイTVや次世代のネットワーク接続型機器で使用されるインターネットベースのサービスに、セキュリティやメディア・サーバ機能を提供する。

なお、パッケージは23mm角のBGA。2013年第1四半期に「STiD125/127/128」向け製品開発キットをリリースする予定。

STのDOCSIS 3.0規格準拠ケーブルモデム用IC「STiD125/127/128」のパッケージイメージ