米Gartnerは1月14日(米国時間)、2012年第4四半期(10月-12月期)のPC市場の暫定結果を発表した。PC市場はタブレット人気による打撃を受けており、年末商戦でナンバー1のギフトアイテムの地位を失っているという。
2012年第4四半期、世界におけるPC出荷台数は9030万台となった。これは前年同期から4.9%の減少となる。GartnerはPC市場縮小の原因として、「単なる景気動向を超えた問題がある」とタブレットの台頭を指摘している。
「PCとタブレットを併用すると予想していたが、ユーザーの多くが消費(コンサンプション)系にタブレットを用いており、クリエイティブ系や管理系の用途では、共有するPCを利用している」とGartnerのアナリストは分析している。
2012年に登場した魅力的かつ低コストタブレットにより、消費者のPCの買い替えは進まず、タブレットを利用する傾向が加速しているという。Microsoftの「Windows 8」のローンチも、PC市場の好転にはつながらなかったとみている。
ベンダー別シェアでは、Hewlett-Packard(HP)が16.2%を占めて首位の座を守った。HPの出荷台数が前年同期比0.5%マイナスとなったのに対し、2位のLenovoは前年同期比8.2%増で成長、シェア値も15.5%となりHPとの差を1パーセントポイント以下に縮めた。3位はDellの10.2%、Dellの出荷台数は前年同期比20.9%減と大きく減らした。
年間ベースでは、2012年の出荷台数は2011年より3.5%減少し3億5270万台となった。年間のベンダー別シェアはHP(シェア16%)、Lenovo(同14.8%)、Dell(同10.7%)、Acer(同10.4%)、ASUS(同6.9%)の順となった。