レッドハットは10日、エンタープライズ向け仮想化プラットフォーム製品「Red Hat Enterprise Virtualization 3.1 」の提供開始を発表した。同バージョンで、日本語化された管理インタフェース、スケーラビリティ、ネットワーク、ストレージ、および仮想デスクトップ機能が強化されている。
最新のバージョン3.1では、プラットフォームに関しては、ゲスト仮想マシンのスケーラビリティが強化されている。仮想マシン当たり最大160の論理CPUと最大2TBのメモリをサポートし、最新の業界標準x86プロセッサをサポートするために、KVMハイパーバイザが拡張されている。Red Hat Enterprise VirtualizationはRed Hat Enterprise Linuxと同じKVMハイパーバイザテクノロジを使用し、共通のABI互換を維持することで仮想化プラットフォームを柔軟に提供する。
また、日本語化されたユーザーインタフェース、改善されたクロスプラットフォームWeb管理ポータル、レポートダッシュボードのアップデート、新たな仮想ネットワーク機能、ストレージ機能も含まれる。
ストレージライブマイグレーションのテクノロジプレビューを提供することで、仮想マシンを終了させることなく、ストレージドメイン間で仮想マシンディスクファイルの移行が可能になり、柔軟性が向上、パワーユーザーポータルで強化されたリソースクオータ機能により、テスト/開発やその他のプライベートクラウドにおけるセルフサービスが可能。また、新たな仮想デスクトップオートスタートポリシー、改善されたWANの最適化を含め、VDI機能も進化している。
Red Hat Enterprise Virtualization for Serversは、管理対象サーバのソケット単位で、サブスクリプションサービスでの提供となっており、サポートレベルにより2種類の価格を設定している。また60日間のトライアル版も用意されている。
1ソケットあたり年間価格とサポート内容は2種類あり、スタンダードが6万4,900円(税別)で、電話およびWebサイトによるサポートは月~金の午前9時~午後5時。プレミアムが9万7,400円(税別)で電話およびWebサイトによるサポートは週7日24時間対応となる。
Red Hat Enterprise Virtualization for Desktopsは、保有しているRed Hat Enterprise Virtualization for Serversサブスクリプションのアドオンとして、同時接続25デスクトップ単位で提供される。サブスクリプションには、サポート対象のデスクトップオペレーティングシステム、SPICEリモートレンダリングプロトコル、コネクションブローカーに関するサポート、およびLinuxとWindowsプラットフォーム上で動作するシンクライアントとPCブラウザーのサポートが含まれる。
同時接続25ユーザあたりの年間価格とサポート内容は2種類あり、スタンダードが4万8,800円(税別)で、電話およびWebサイトによるサポートが月~金の午前9時~午後5時。プレミアムが7万3,200円(税別)で、電話およびWebサイトによるサポートは週7日24時間となっている。
また仮想化に関する現状分析や、仮想化移行、仮想化導入などに関するコンサルティングサービスが用意されている。