ソーラーフロンティアは1月8日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共同研究により、CIS系薄膜太陽電池セル(約0.5cm2)としては世界最高となるエネルギー変換効率19.7%を達成したと発表した。
今回の記録は、小面積用に開発したセルではなく30cm角基板から切り出したセルで実現したものであり、同社では今後の大面積化のポテンシャルの高さを証明するものと説明する。
この変換効率は、従来同社が採用してきたセレン化硫化法は量産には適している一方で同時蒸着法による変換効率には及ばないとされてきた問題を覆すものとなる。
なお、これまでのカドミウム(Cd)を含まない薄膜系太陽電池セルの変換効率の世界記録は、2003年に達成された18.6%。今回の測定は産業技術総合研究所にて測定されたもので、カドミウムを含む薄膜系太陽電池全体としての世界記録である20.3%に大きく近づくものであり、同社では引き続き技術力の向上に取り組み、カドミウムを含む薄膜系全体としても世界記録の達成を目指すとコメントしている。