2013年の年頭にあたり、レッドハット 代表取締役社長 廣川裕司氏は、以下の年頭所感を発表した。
謹んで初春のお喜びを申し上げます。旧年中はひとかたならぬご高配を賜わり厚く御礼を申し上げます。
昨年2012年は長期化する不況の中でも、レッドハットとしては2月の決算で前年比25%の増収を達成し、総売上も10億ドルを超す世界最大のオープンソースソフトウェア(以下OSS)企業となることができました。また、日本市場においても5年以上にわたり2桁成長を実現することができました。これは世界のIT市場および日本市場に於いても、OSS及びレッドハットのソリューションが時代の潮流であるクラウドとビックデータを構成する世界標準ソフトウェアになりつつある証であると確信しております。
また、昨年は従来の主軸であるLinux OS事業や成長著しいJBossミドルウェア事業、KVMを中核とした仮想化事業の3つに加え、クラウド事業とストレージ事業を追加し『5つの製品事業の柱』を確立でき、更なる飛躍の土台が構築できた年でもありました。さらに、OSSの開発コミュニティは年々増加の一途をたどり、世界中のプロジェクト数も10万にものぼり、既存のデータセンタを中心としたITインフラだけにとどまらずクラウド、ビックデータ、ネットワークといった幅広い領域にまでOSSの適用が広がってまいりました。
2013年はレッドハット創設から20周年、という節目の年となります。この節目の年に、レッドハット株式会社は日本のIT業界を元気にし経済・景気回復への更なる貢献に、真っ向から立ち向かっていきたいと考えています。特に注力したいのは、日本の全ての官公庁・企業様において「徹底的なコスト削減」と「攻めの経営」を実現するソリューションの提供です。具体的にはレガシーな高コストサーバやアプリケーションサーバを「LINUX」や「JBoss EAP」を駆使し脱却させることや、クラウドを構成するITシステムの核となる「仮想化」や「IaaS, Paasクラウド」を実現するソフトウェアの提供、事業効率や攻めの経営に転じるSOAやビジネスルール(BRMS)、ビジネスプロセス(BPM)を改善する「JBossミドルウェア」、ビッグデータを廉価に蓄積できる分散型スケールアウト型「Red Hatストレージ」などのソリューション提供の推進です。
そのために、日本においては主軸のパートナー事業をよりいっそう強化するとともに、インダストリー毎に最適なソリューションを提供できるエンタープライズ営業部門や信頼されるコンサルタントを増強し、クラウド・ビックデータを経営に活かして安心・安全なOSS製品・ソリューションを、スピーディに官公庁・企業様へお届けすることを推進してまいります。そして、お客様の「ITコストの抜本的削減」や事業効率の向上はもとより、世界標準のソフトウェアで事業成長・拡大など狙う「攻めの経営」へ貢献ができるべく、より一層の努力をして参ります。
本年もぜひ、レッドハットへのご支援ご高配を賜わりますようお願い申し上げます。