NEC 代表取締役 執行役員社長 遠藤信博氏は、1月7日、社員に対し以下のような年頭訓示を行った。

現在の社会は、人口増に伴う資源・エネルギー問題や食糧問題、環境問題など様々な課題に直面している。限られた資源の効率的な利用は、新たな資源を発見するのと同等の価値で"第二の資源"と呼ぶべきもの。多くの情報を扱える現在、ICTがその効率性を高める役割を担うことが重要になってくる。NECグループは、ビジョンに掲げた「人と地球にやさしい情報社会」の実現に向けて、人が豊かに生きるためのインフラやサービスを提供し、世界のお客さまから愛される企業を目指す。

昨年からの経営方針"CS No.1"、"Global First"、"One NEC"の軸は変わらない。その中でも特に"CS No.1"に対する意識を高め、NECが創業時から掲げているお客さまへの"Better Products, Better Services"による貢献を通じて、全てのお客さまに対してNECのイノベーション力で新たな価値を提供していく。

成長市場はグローバル。ICTはもはや社会に欠かせないインフラであり、当社が貢献できる市場は世界中に拡がっている。スピード感のあるタイムリーなソリューション/サービスの提供によって新興国の成長に貢献する。

クラウドはIaaSやSaaS、PaaSなどでの利用から、クラウド基盤の能力をさらに利用して新たな価値を生むビッグデータの領域に進化している。今後はますますその能力を高め、さらに多くの利用形態が生まれる。NECは、ビッグデータによる新たな価値創造に力を入れるとともに、その基盤となるセンサや、ネットワークのフレキシビリティを高めるSDN(Software Defined Networking)などの領域でも、イノベーティブな活動を推進する。

今年はNECグループにとって次の100年を作るための基礎となる、新たな中期経営計画をスタートさせる年。全社員が健全な危機感を持ち続けて次の成長に向けた新たな基盤づくり、新ビジネスの立ち上げに積極果敢に挑戦していく。