2013年の年頭にあたり、デル 代表取締役社長 郡信一郎氏は、以下の年頭所感を発表した。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
御蔭様で弊社は今年、米国デル社の日本法人として営業を開始してから20周年を迎えます。基幹システム、クラウドの導入支援からパソコン・モバイル端末まで企業活動に欠かすことのできないITソリューションを日本のお客様にご提供して参りました。これもひとえに、お客様やパートナー様をはじめとする皆様のご支援の賜物と衷心より御礼申し上げます。
未だ世界的に景気が不透明な状況ですが、デルの企業理念である「お客様とのダイレクトな関係」を何よりも大切にし、導入から運用・保守に至るまで効率のよい革新的なIT技術とサービスを提供することで、お客様のどのようなご要望にも迅速にお応えできるよう努力して参ります。また、グローバル企業としての豊かな経験と実績を生かし、企業のお客様の海外市場への進出をしっかりとサポートさせていただきます。
昨年来、弊社では"ソリューション・プロバイダー"への変革を推進しておりサービス、クラウド・データセンター、チャネルビジネス、テクニカルサポートの4つの分野において強化策を実施して参りました。企業から官公庁、大学、病院などまで幅広いお客様の業務改善および戦略的IT投資の推進を支援しております。この結果、昨年第3四半期にはアジア太平洋・日本地域(APJ)においてx86サーバ出荷台数シェアNo.1、iSCSIディスクストレージ日本市場で16四半期連続シェアNo.1を達成するなどお客様から高い評価を獲得し、ソリューション・プロバイダーとしての地歩を固めております。
こうした実績を踏まえ今年「デルは様々なITにおける課題や機会を直線的に解決できるパートナーになる」ことをミッションに掲げ、エンドツーエンドソリューション・プロバイダーを目指した取り組みに尽力して参ります。デルが今までグローバル市場で培ってきた豊富な経験・ノウハウに加え昨年買収した合計8社のテクノロジーを積極的に活用し、ビッグデータ時代に向けた新たなストレージ技術やプライベート/パブリッククラウドの構築からサービス提供、ネットワークセキュリティの脅威からお客様を守るセキュリティポータルの提供などに注力して参ります。
この中でも新たな事業の柱として大きな成長を見込んでいるのが、デル独自のストレージ技術「Fluid Dataアーキテクチャ」です。「Fluid」とは英語で「流動的」や「流れる」という意味であり、絶え間なく更新され続け途絶えることのないデータの流れを水の流れに例えたものです。この画期的な技術により、適切なデータを適切なストレージに適正コストで保管することが可能となります。デジタル機器の普及によるデータ量の爆発的な増加に伴いストレージ上でいかに安全かつ効率的にデータを管理し有効活用していくかは、企業のIT部門だけでなく経営上の大きな課題にもなっています。効率的なストレージ運用を実現する「Fluid Dataアーキテクチャ」はこうした課題を解決するだけでなく、膨大に蓄積されるビッグデータを分析し、企業活動の知見となる事柄を抽出するためにも最適かつ不可欠な技術であると確信しております。
個人消費者向け事業では、昨年秋にWindows8搭載製品を発表いたしました。今後はWindows 8 の特長を活かしたモビリティ製品の拡充を図り、直販だけでなくチャンネルパートナーの皆様のご尽力を得ながら販売を強化して参ります。一方、最近では社員が自己所有の端末を業務で使用する「BYOD(Bring Your Own Devices)」が企業ITの新たなトレンドとして注目を浴びています。このBYODの流れに対応し、法人・個人双方のニーズを満たす製品を提供すると共に、その製品を業務で安全・安心かつ効率的に利用するためのソリューションも充実させて参ります。また、昨年7周年を迎えた宮崎カスタマーセンターを拠点とし、より充実したサービス強化にも努めて参ります。
本年も引き続き、デルは革新的なテクノロジーとサービスを包括的に提供する“エンドツーエンド”のソリューション・プロバイダーとしてお客様の事業発展に役立ちたいと考えております。常にお客様の立場に立ち、事業課題の解決に最も効果的なITソリューションを提供するため、社員一同より一層の努力をしていく所存ですので、本年もご支援ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。