年末年始は忘年会や新年会シーズン、会社やチームの仲を深めたり(あるいは修復したり)、従業員の満足度アップには絶好の時期だ。でも何をすればよいのか? OpenForumが従業員をねぎらう方法を、事例とともにいくつか紹介している。米国流ではあるが、参考になるヒントがありそうだ。

OpenForumの記事「How to Prevent Year-End Employee Burnout(年末の従業員の燃え尽き症候群予防対策)」は、燃え尽き症候群というよりも、従業員へのねぎらいやいたわりを伝えるアイディアを紹介している。

さっそくみてみよう。年末は従業員もなにかと忙しい。買い物や銀行など、オンラインでさまざまなことができるようになったとはいえ、落ち着かない。

であればいっそのこと、数時間席を外すことを認めるというのはどうだろう? 記事中、WorkSmart Systemsの人事担当は、「年末年始の休暇シーズン、私生活へのストレスは大きい。就業時間を柔軟にすれば、仕事中は作業に集中できるようになる」とアドバイスしている。

次に、従業員をねぎらう方法。記事では、ペンシルバニア州の家族経営のピザ・フランチャイズFox's Pizza Denの話を紹介している。

オーナーのScott Anthony氏は、年に一度、12月のある金曜日を"ボーナスデー"と定め、その日の売上すべてを従業員で山分けにしているという。従業員はその日だけの特別メニューを決めて、レストランに来るように顧客らに伝える。ピザを食べるのもよし、ギフトカードを買うのもよし。

その日の売上は、消費税も含めてすべて従業員がシェアする。消費税はAnthony氏が払うのだそうだ。従業員はこの日を楽しみにしており、いつもより熱心にマーケティングを行うのだとか。馴染みの顧客はレストランや店員を応援したいと足を運ぶ。「相互の効果が出ている」とAnthony氏。

うれしいのは顧客と従業員だけではない。売上が落ち込む1月に、12月に購入したギフトカードを使おうと顧客が店に来るので、経営からみても良い効果があり、総じて全員がハッピーになるようだ。

ピザショップから学んだマーケティングや経営のコツをまとめた「Profits in the Pie」という著書も持つAnthony氏によると、スタッフのモチベーションを最も高めるのは現金だという。

そこで、Anthony氏は、年末商戦前に毎年賞金付きのコンテストをいくつか催しているとのことだ。たとえば、ピザの代金が50%オフになるクーポンを名刺サイズの紙に印刷し、従業員に配る。従業員はこれにサインし、できるだけたくさん配る。最も多く回収できた(顧客の利用があった)人は50ドルをもらえる、という内容だ。ゲームや競争の要素を取り入れ、同時にマーケティング効果をあげることもできそうだ。

今年の年末年始、例年通りの飲み会だけでなく、顧客やパートナーを巻き込む面白い企画を練ってみてはいかがだろうか?