ニシム電子工業は12月20日、クラウドを利用し、電源設備や太陽光発電設備、環境計測器などの産業設備の遠隔監視・保守支援を行うFAデータストレージサービスを開始すると発表した。このサービスは、富士通のネットワークサービス「FENICSII M2Mサービス」と連携し、プラットフォームを構築している。

「FAデータストレージサービス」

今回、ニシム電子工業が顧客に提供するFAデータストレージサービスは、増え続ける電源設備や太陽光発電設備、環境計測器などの設備運転情報や温度情報など様々なデータをネットワーク経由でクラウド環境に蓄積し、アプリケーションと連携することで、従来は「現地でしか分からなかった」あるいは「トラブル後にしか分からなかった」設備の状況を顧客自身が遠隔地からリアルタイムに把握し、効率的な保守対応を可能にするサービスとなっている。

本サービスを利用することにより、設備の状況(監視情報、計測・計量情報および各種センサー情報)を遠隔地からリアルタイムに収集・把握することができるため、トラブルの予兆を捉えた事前の部品交換や故障時の原因調査・処置時間の短縮など、設備の稼働率向上、保守コスト削減に活用できる。

対象設備例:産業用ポンプ

監視対象物にあわせた通信装置のラインナップ拡充や、監視アプリケーションの顧客開発工数を削減するためのテンプレート提供も行う。

共通プラットフォームの一部として、遠隔地に点在する監視対象物のデータをセンターに集約し活用するために富士通の「FENICSII M2Mサービス」を採用することで、開発規模を縮小し、サービスの早期提供およびコスト圧縮を図る。

今後、ニシム電子工業は、同サービスの対象となる設備をさらにEV充電器や商業ビル設備などに順次拡大し、多様な顧客設備の安定稼働、保守コスト削減ニーズに応えていく。