ロームは12月18日、車載機器や電源、モータなどの電流検出用途に向けた高電力チップ抵抗器/長辺電極品低抵抗シリーズに3216サイズ(3.2mm×1.6mm×0.58mm)で従来比4倍となる定格電力1Wを実現したチップ抵抗器「LTR18低抵抗」シリーズを開発したと発表した。

一般的に車載機器や電源、モータ回路の電流検出用では、低抵抗で、抵抗温度係数(TCR)が低く、高い定格電力の抵抗器が求められる。近年、各種電子機器の高機能化に伴い、回路内の電流量が増大しており、小型でありながら、高電力に対応した製品への要求が高まっていた。中でも、3216サイズで定格電力1Wに対応した製品への要望が強いことから同社でもラインアップの拡充に対する検討が進められてきたという。

今回開発を進め、独自の放熱設計により3216サイズとしては従来品の4倍となる定格電力1Wを実現するとともに、抵抗体素子構造および材料の改善により、低抵抗でありながら業界最高クラスの抵抗温度係数を達成したという。さらに長辺電極構造を採用して、接合部への機械的ストレスを軽減し、温度変化に対する接合信頼性も向上させたほか、業界最高クラスの低VFにより、小型パッケージで大電流保証が可能になった。この大電流保証により、一回り小型のパッケージでの設計が可能となり、最大80%の省スペース化を実現することが可能だという。

なお、同製品はすでに量産出荷が開始されており、量産規模は月産400万個となっているという。

3216サイズ(3.2mm×1.6mm×0.58mm)で従来比4倍となる定格電力1Wを実現したチップ抵抗器「LTR18低抵抗」シリーズ