Texas Instruments(TI)は、独立した1.8V I/O電源を持ち、アプリケーションの消費電力を削減するMSP430マイコンファミリ「F521x/F522x」を発表した。
同ファミリは、3.5μsと高速のウェイクアップタイムと、最小で1.4μAのスタンバイ・モード時消費電流性能を備えているほか、1.8V~3.6Vのメイン電源および、1.8V±10%のI/O電源の両方をサポートしているため、メイン・プロセッサとの接続にレベル・シフタが不要で、コストの削減および柔軟性の向上などを実現することが可能であり、同社では自社プロセッサ「OMAP」および「Sitara」などの各プラットフォームなどにおけるコプロセッサとして動作させることに適していると説明している。
また、同ファミリをハブとして加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサとともに動作する9軸センサ・フュージョン・ソリューションも同社では提供するとしているほか、Windows 8のヒューマン・インタフェース・デバイス(HID)を、I2Cプロトコル経由でサポートしており、このプロトコルを使うことで、タブレット、Ultrabook、その他のWindows 8搭載製品のセンサ・ハブおよびキーボード制御をはじめとしたアプリケーションにおいて、USB経由のHIDと比較して消費電力の削減を実現することが可能になるとしている。
なお、同ファミリは、最大128kBのフラッシュメモリ容量、48ピンおよび64ピンのQFN、80ピンBGAのパッケージ・サイズのオプションが用意されており、すでにサンプル出荷を開始している。単価は1000個受注時で2.05ドル(参考価格)からとしているほか、ポータブルアプリケーション向けに3.5mm×3.5mmの小型パッケージDie Size BGAも2013年第1四半期より提供する予定としている。