ルネサス エレクトロニクス、シャープ、Powerchip Semiconductor(PSC)の合弁会社であるルネサスエスピードライバ(RSP)は12月14日、スマートフォン向けRAM内蔵 高精細LTPS(Low-Temperature poly-Si)パネル用液晶ドライバ「R63417」を製品化したことを発表した。
同製品は、独自の高性能画像圧縮技術により、システム電力削減に不可欠なフレームメモリRAMを通常の1/3のデータ容量で内蔵することで、高いコストパフォーマンスを実現することが可能となるという。
また、従来品とPAD端子のX方向座標を同一にしているため、従来品と共通のガラスおよびFPCの使用が可能となるため、従来の開発資源をリユースして液晶モジュールを開発にしている。
さらにハイスピードインタフェース「MIPI-DSI」の性能を1Gbps/Laneまで対応されたことで、ハイエンドなフルHD環境におけるシステムトータルの低電力化が可能になるという。
加えて、システムトータルでの多様な電力マネジメントをサポートするために、スケーリング機能「Real Time Scaling」を搭載。これにより、システムトータルでデータ処理量を1/4にすることが可能になり、システム全体の電力削減をサポートすることが可能。また、表示画像データを解析・演算してバックライトの電力(輝度)を自動的に調整できるCABC(Content Adaptive Brightness Control)機能により、バックライト電力を平均で60%削減することが可能となったほか、カラーエンハンスメント機能により、低色域パネルで透過率を高め、バックライト数を減らしても、原画並みの彩度に拡張することが可能となり、このCABCとカラーエンハンスメントを同時に使用することで、色鮮やかな画質維持しながらバックライト電力を平均で60%削減することが可能になるという。
このほか、最新画像IP技術である「SRE(Sunlight-Readability-Enhancement)機能」を搭載。これにより、屋外使用時での高精細ディスプレイの視認性を上げる事が出来るようになったほか、CABCとの併用により、画像ごとにヒストグラム解析を行い、その画像に適したコントラスト調整およびバックライト制御を行うためシームレスで高品位な画像が表示可能になるとしている。
なお、同製品はすでにサンプル出荷を開始している。