博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は12月11日、スマートデバイスの急速な普及に伴う生活スタイルやサービスの変化の要点をまとめた「新・スマート八景」を発表した。
現在、スマートフォンの急速な普及に伴って、消費者の生活スタイルが変わりつつある。同研究所によると、従来考えられていた先端的なスマートフォンの利用イメージとは異なり、生活シーンに密着した比較的気軽なコミュニケーションやサービスが浸透しはじめているという。
このような流れのなか、同社は今後台頭が予測される新しい生活者像を「スマート・マス」と名付け、スマート・マスの増加によって変化する生活シーンやサービスの要点を「新・スマート八景」として以下のようにまとめている。
【新・スマート八景】
「楽」コンテンツに引き寄せられる生活者 - テクノロジーの目新しさに反応する先端層と異なり、スマート・マスは娯楽性を重視する。スマート・マスを対象としたメディアサービスは「どれだけ楽しい体験ができるか」が重要なポイントになる。
「視」ビジュアルで簡単にコミュニケーション - スマート・マスは複雑な操作を嫌い、直感的なわかりやすさを好むため、一目で理解できるビジュアルコミュニケーションがさらに支持される。
3.「場」どこでも売り場、買い場になる - 自分のスマートフォンで買い物するだけでなく、他人のスマートフォンによってその空間自体が店になる「店頭化支援サービス」が台頭する。
「直」浸透するC to C直接取引 - メール感覚で簡単に送金できるようなサービスの登場をきっかけとして、消費者同士の直接取引経済が広がっていく。
「定」定額制のメディア・サービス - 数多くのメディアサービスが登場するなか、料金制度の明快さと安心感によって定額制サービスが強い支持を集める。
「伴」いつでもどこでもコンテンツと - テレビとPCなど、複数メディアを組み合わせたサービスが提供されるようになる。
「公」医療・教育分野のスマート化 - 医療や教育などの公的な分野でも、使い勝手がよく生活に身近でわかりやすいサービスが拡大する。
「裏」サービスそのものの見えない化 - テクノロジーが進化して定着すると、消費者はコンテンツの面白さやサービスの利便性を重視するようになる。そしてコンテンツを支えるテクノロジーは、その存在を消費者に意識させないようになっていく。