日本ユニシスは12月11日、企業情報システム向けクラウド基盤サービス「U-Cloud IaaS(ICTホスティングサービス)」の標準オプションとして、災害時の事業継続のためのディザスタリカバリー(DR)サービス「U-Cloud IaaS DRサービス」の提供を開始すると発表した。

「U-Cloud IaaS DRサービス」。 (上) 概要図 (中) 通常時(リモートストアサービス) (下)DR発動時(サーバー起動サービス)

日本ユニシスは、顧客の業務データを遠隔地データセンターへバックアップ保管するサービス(リモートストアサービス)を、U-Cloud IaaSの標準オプションとして提供してきたが、今回のサービスでは、同社クラウドサービスの仮想化技術を活かし、顧客の業務データに加え「仮想サーバー環境のシステムイメージ」も通常時にバックアップ保管し、万が一データセンターが被災し復旧不能となった場合に、遠隔地データセンターでシステムを起動し、事業継続を支援する。

同サービスは、DR発動時に限定して仮想サーバーの立ち上げを行うため、バックアップ用サーバーを常備する必要がなく、事業継続のためのシステム環境を安価に構築可能。

サービス品質保証契約(SLA)に関しては、目標復旧時間(RTO)が、顧客より遠隔地データセンターでの仮想サーバー環境起動の連絡を受けてから24時間以内。目標復旧地点(RPO)に関しては、通常時の遠隔地データセンターへのバックアップ取得時間帯を顧客の業務に合わせて指定できるため、その最終バックアップのタイミングになる。

さらに付帯サービスとして、実際に遠隔地データセンターでの仮想サーバー環境の起動を行い、顧客のDR発動シナリオの検証を支援するサービス「DR訓練サービス」も提供を開始する。

利用料は、遠隔地データセンターにおける仮想サーバー1台あたり 月額2,640円(税別)から(ネットワーク、ストレージ利用料は含まない)。「DR訓練サービス」は顧客の訓練シナリオに基づく個別見積で提供される。

日本ユニシスは、同サービスを今後5年間で50社への提供を目指す。