米IBMは12月5日(現地時間)、学生やIT技術者向けに、技術スキルの育成および将来の仕事への準備を支援する新しいプログラムを発表した。本プログラムにはIT技術者のためのトレーニング・コースや資料、環境、教員のための技術資料や教材、そして学生を実際のビジネス課題に従事させる拡張プログラムが含まれている。
教員の向けには、「アカデミック・イニシアティブ」の拡大を発表。ビジネスに利用できるサイバー・セキュリティのスキルを学生が習得できるように、ITセキュリティに関するカリキュラムやトレーニング用の資料や環境を提供する。これにより、実社会で活用されているセキュリティ技術によるシナリオを学生がクラスルームで体験でき、実際に企業が直面するビジネス課題の理解とIBM X-Force Reportで明らかになった傾向の深い分析を支援する。
また、アプリケーションにバグがないかをテストしたり、ネットワークや仮想化サーバに脆弱性がないかを確認する作業を教員がクラスルームで学生に教えるために使用するセキュリティ・ソフトウェアへの無料アクセスも提供され、教員や学生は最新のzEnterpriseメインフレームに遠隔アクセスでき、学生は企業向けITのスキルにより、実際のコンピューティング課題に備えることができる。
IT技術者向けには、モバイル・コンピューティング、サイバー・セキュリティ、コマース分野の技術における、無料かつ新しいトレーニング材料、技術使用およびオンライン・テクニカル・コミュニティへの参加を、developerWorksを通じて提供。
学生向けには、2013年初めにバーチャル・キャリア・イベント「IBM Career Ex-ploration: Make a difference」を実施。在学中の学生や卒業生が実際にIBMのエグゼクティブと交流し、いかにして専門性を高め、活用し、競争の激しい就職市場においてネットワークを広げ最良のポジションを勝ち取るかについて学ぶ機会を与える。
また、求職掲示板「Power Skills Job Board」を開始。これはIBMのPower Systemsに興味を持つ参加校の学生が、エントリー・レベルの就職機会を得られるように設けられるもの。
そのほか、世界中で行われるメインフレーム・コンテストによって、学生が企業システムを実際に体験することができ、世界企業が実際に経験しているセキュリティやクラウド、ビッグデータ分野の課題に挑むことができる。2012年は、25カ国から1万3000人を超える学生が13のメインフレーム・コンテストに参加登録したという。