最近話題の「LTE」とは?あなたは正しく説明出来ますか?
ソーシャルメディアマーケティングラボが、なんとなく分かっているつもりでも、実はよくわからなくて「もやもや」 している?!今知っておきたい注目の旬キーワードをやさしく解説!
用語説明:【LTE(Long Term Evolution)ロング・ターム・エボリューション】
第3世代(3G)携帯電話のデータ通信を高速化した新たな携帯電話の通信規格。現在、日本で主に使われている第3世代通信システム(3G)で利用している周波数帯を長期間、効率よく利用し続け、第4世代(4G)へスムーズに移行するための「橋渡し」となることを目的とした中間技術であり、3.9Gとも呼ばれている。国内ではNTTドコモが、2004年に提唱した「Super 3G」という携帯電話の通信仕様を元に、2010年「Xi(クロッシィ)」という名前でサービスをスタートした。その後、国際電気通信連合(ITU)がLTEとWiMAXについて「4G」という名称を使うことを認めたため、LTEは4Gの一種と分類されることもある。
解説
近年、スマートフォンの普及とそれに伴うアプリの利用増などによって、携帯電話のデータ通信量が急速に拡大していることから、通信キャリアにとって通信帯域(容量)の拡大が重要な課題となっています。
LTEは利用する周波数帯域や使用する帯域幅が3Gと共通でありながら、電波利用効率がより優れているため、混雑で通信速度が極端に遅くなっている3G回線の代わりに、この混雑を解消し、より高速な通信を実現する技術として注目を集めています。利用可能エリアは徐々に拡大していますが、都市部の3G回線の混雑を解消することが目下の目標と考えられるため、しばらくの間はサービスの提供は都市部中心に行われるようです。
LTEの特徴としては高速、大容量、低遅延の三点
LTEは電波を使った携帯電話・モバイル通信の規格でありながら、非常に高速なデータ通信が可能です。最大通信速度は理論上、下り326.4Mbps、上り86.4Mbpsとされていますが、これは150MBのファイルを約4秒でダウンロードできる速度であり、将来的に条件が整えば、光ケーブルなどを使った有線ブロードバンドサービスに迫るスピードが実現できるとされています。
ただし実際の通信速度は、携帯電話事業者に割り当てられた周波数帯域幅や、基地局装置・端末の性能などによって異なるため、2012年10月時点での最高速度は、下り最大75Mbps、上り最大25Mbpsとなっています。NTTドコモが2012年冬モデルから受信時最大100Mbpsというサービスに対応した製品を発表したことにより、今後各社が高速化を目指していくと考えられます。
LTEによる快適なアクセスがタブレット市場を拡大?
また、LTEは携帯電話機のみならずノートパソコンやタブレットのような携帯情報端末からの利用も想定して開発されているため、モバイル通信規格の国際標準として、世界各国のさまざまな通信事業者が「LTE」の導入を進めています。スマートフォンやタブレットで、アプリや音楽、動画などをスムーズにダウンロードしたり、画像の多いサイトを素早く閲覧することができるようになることは、モバイルユーザーにとって魅力的な付加価値であるため、LTEの動向は今後、通信サービスやデバイスの選定などに大きな影響を与えるかもしれません。また、日本では先日LTE対応のiPadとiPad miniが発売されたことで、浸透率が低かったタブレット端末の市場が急拡大するのではないかと言われています。
ダウンロードやアップロードの速度が速く、ネットにアクセスした際のレスポンスがいいLTEが標準化し、スマートフォンよりも画面が大きく、表現力が広がるタブレットの普及が進むと、マルチメディアコンテンツのリッチ化が更に進むと考えられます。これからはスマートフォンだけでなく、タブレットに最適化したマーケティングプランも考える必要がありそうです。
イラスト
速瀬 みさき
1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!
公式サイト : http://www.nanacom.com/
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用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ
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