セイコーエプソンは12月3日、従来機比でサイクルタイムを20%短縮した可搬重量4kgの垂直6軸型産業用ロボット「C4]と、作業スペースを有効活用できるスリム&ロングアーム(900mm)モデル「C4L」を2012年12月下旬より順次発売することを発表した。また併せて、産業用ロボットコントローラー「RC700」ならびに画像処理オプション「Vision Guide7.0」も発売することも発表した。

C4は、小型部品の精密組立に適した機能を追及した従来機「C3シリーズ」の後継に位置づけられる産業用ロボットで、電気・電子分野の組立作業や自動車部品の高速搬送に求められる、高速・高精度な作業の実現やコンパクトな設置性といった特長はそのままに、生産性や可搬重量を向上させたもの。

独自の技術を用いて、高可搬でも振動を抑制することを可能とし、アーム600mmモデルにおいて、負荷3kgでの標準サイクルタイムを従来機比20%短縮となる0.43秒を実現した。また、可搬重量も従来の3kgから4kgに向上、繰り返し精度はC4で±0.02mm、C4Lで±0.03mmを実現した。

さらに、なめらかな動きと、さまざまな角度での作業を可能にする小さく、動作範囲が広い器用な手首(ロボット先端部)を採用しており(例:手首幅95mm 手首長さ65mm J5動作範囲±135°)、設計自由度の向上が図られている。

加えて、新ロボットコントローラーであるRC700は、従来商品の「RC180」、「RC620」の機能を統合したコントローラーで、シンプルなシステムからより多彩で広範なシステム構築まで対応が可能。一方の画像処理オプションであるVision Guide7.0は、産業用ロボットに作業部品の形状や位置・方向を高速・高精度で認識させるロボット向け画像処理システムで、専用の位置決め装置が不要なことから、特に多品種少量生産など、頻繁に生産ラインを変更する場合に効果を発揮するという。

左が小型6軸ロボット「C4L」、右が同「C4」