A10ネットワークスは、アプリケーションネットワーキングプラットフォーム・サーバロードバランサ「AXシリーズ」において、データセンター向け最新ハイエンドモデル「AX 5630」を発表した。この製品は、同社初の40GbE(QSFP+)ポート搭載製品となり、12月3日に発売、2013年1月出荷予定となっている。
新製品は、最新のSSL高速化ハードウェアがサポートされており、2048ビット鍵使用時で、17万SSL CPS(コネクション毎秒)以上の性能を実現。この値は1024ビット鍵時の18万CPSとほぼ同等であり、1024ビット時の場合と比較しても目立ったパフォーマンス劣化はないという。さらに、よりセキュアな4096ビット鍵を使用したSSL通信にも対応している。
DDoS(分散型サービス拒否攻撃)防御機能をCPUに代わって処理する専用ハードウェア、FTA(Flexible Traffic ASIC)2を4つ搭載し、毎秒1億SYN/秒のDDoS防御が可能となっている。
また、仮想化によるマルチテナントサービスとして、アプリケーションデリバリーパーティション(ADP)に対応。これにより、パーティションごとに各リソースを割り当て、管理機能を独立できるためマルチテナント構成が可能となり、AX 5630のパフォーマンスを複数の組織に分割して提供。
最大8台までのAXを仮想的なシャーシ構成にできるAXバーチャルシャーシシステム(aVCS)により、複数のAXを1台のシャーシ製品のように操作、設定可能。AXを追加していくだけで負荷に合わせたパフォーマンス増強が可能となっており、8台のAX 5630をaVCS構成にした場合、最大で616Gbpsのスループットを実現。高い可用性として、最新のCPU、誤り訂正符号(ECC)メモリーおよびSSDを採用することにより、データセンターにおける可用性を確保した。
さらに、製品本体に標準で最大のパフォーマンスとすべての機能を使用可能なライセンスが含まれているため、高度な機能の使用時や予期せぬトラフィック増の場合も追加ライセンス費用は発生しない。
本製品により、最新のハードウェアと、独自OSであるACOS(Advanced Core Operating System)の最新バージョン2.7.0との組み合わせにより、サーバーロードバランシング、仮想化、IPv6移行、セキュリティ、省電力化といったデータセンターの向けソリューションを提供する。
価格(税別)は、4,799万9,000円より(テクニカルサポート費用別途)。