米オートデスクは、世界初のクラウド型統合3D CAD「Autodesk Fusion 360(オートデスク フュージョン 360)」を、同社のユーザ向けイベント「Autodesk University 2012」で発表した。英語版のみでの提供となる予定で、サービスの提供開始は2013年としている(国内での発売時期は未定)。料金は利用期間に応じて設定されるとのこと。

設計作業中のイメージ

設計画面上で協業者とチャットで設計検討をしているイメージ

「Autodesk Fusion 360」は、比較的小規模な工業デザイン/機械設計の事業者向けに開発されたクラウド型の3D CADで、同社が2011年より製造・建築・土木などの業界向けにデータ管理やコラボレーション機能、レンダリング機能などを提供しているクラウドサービス「Autodesk 360」をプラットフォームとして提供していく。工業デザインや機械設計に必要な基本機能に加えて、シミュレーション、データ管理、レンダリングなどの高度な機能もクラウドを介して利用できる。

特筆すべき点は、クラウドを介してほかの設計者と協業したり、クラウド上に保存したデータにモバイル端末からアクセスして設計作業などが行える「コラボレーション機能」を搭載すること。あわせて、他社製CADで作成された設計データを取り込んで修正することも可能という。操作性の面では、グラフィカルでシンプルな表示をコマンドボタンに採用するなど、直観的に扱えるユーザインターフェイスを採用。また、操作ガイドをインターフェイスに表示する機能も用意され、ユーザの習熟度や好みによってその構成を変更して使い勝手を向上できるとしている。