日本IBMは11月28日、岩手県盛岡市が日本IBMの協力のもと「盛岡市災害情報連携システム」を構築すると発表した。本システムは、本年11月から構築を開始し、平成25年4月1日に利用可能となる予定。

「IBM災害対応情報システム」システムイメージ

盛岡市は、「災害情報連携システム」を構築することで、災害発生時に、被害情報、避難所情報、安否情報などを一元的に収集・管理することが可能になり、災害情報をラヂオもりおかや緊急速報メールなど多様なメディアへ一括配信することにより、住民への迅速な情報伝達が可能となる。 。

このシステムでは、住民へ一括配信される災害情報の自動音声変換、ラヂオもりおか放送への割込配信、ラジオを自動起動するための起動信号の配信を行い、被害状況を地図情報と連携し、どこで何が起こっているのか、誰が何を求めているのか、市の災害対策本部でリアルタイムに状況を把握、救援物資関連情報を管理できる仕組みを構築し、必要な物資を必要な場所に確実に届けられるようにする。

また、本システムを日本IBMのクラウド・データセンターで稼動させるため、盛岡市庁舎が被害を受けた場合もシステムの利用が可能。さらに、災害時にタブレット端末やスマートフォンなど様々な端末から災害情報の収集ができる。

日本IBMでは、東日本大震災の各被災地における災害支援活動を通じて、日本における既存の災害対応の仕組みには様々な課題があることが確認し、この課題を解決するため「IBM災害対応情報システム」としてソリューション化を行い、「盛岡市災害情報連携システム」にも適用していく。