ロームは11月22日、ノートPCやタブレット端末、ゲーム機などの冷却用ファンに最適なホール素子内蔵ファンモータドライバ「BU6904GF/NUX」、「BU6906GF/NUX」を開発したことを発表した。
電子機器の高性能化・高速化に伴って冷却用ファンモータは様々な用途に使われるようになってきたが、信号の検出精度などモータ特性の点から、ホールICとモータドライバを別々に実装する2チップ構成が主流となっている。しかし、ノートPCなどの小型機器においては、実装スペースが厳しく、小型薄型化や部品点数削減の観点からホール素子内蔵タイプの要求が高まっていた。
そこで同社では、CMOSプロセスの採用と独自の回路技術により、ホール素子を内蔵しつつ、従来のホールICと同等の小型薄型パッケージを実現したファンモータドライバを開発した。部品点数の削減が可能なほか、デジタルAGC(Automatic Gain Control)機能を搭載し、ホール信号のリニア検出とPWMソフトスイッチング駆動との組み合わせにより、従来からの課題であったホール信号波形のバラつきを克服、回転効率と騒音特性を向上させることに成功したという。
なお、これらの製品は、すでに月産30万個の規模で量産出荷を開始しており、サンプル価格は150円となっている。