デザインが優れたものごとに対して贈られる「グッドデザイン賞」。同賞の受賞作品1,108件の中から、11月23日~25日に開催されるイベント「グッドデザインエキシビション2012」の後、たった1点の「グッドデザイン大賞」が選ばれる。

「グッドデザイン大賞」については、すでに候補作品15点が挙げられている。今回は、マイナビニュースの読者約1,000人にアンケートを実施。「自分ならこの作品をグッドデザイン大賞にしたい」と思うものを、1名につき1作品として投票してもらった。

最多得票数となったのは健康的なイメージの"食堂"

15点の候補の中から、最も多くの票を集めたのは「タニタ食堂」。投票がかなりばらついた中、26.2%の票を集めた。

その選考理由は、「健康器具メーカーとして、社員の健康を徹底して管理しようとする姿勢と、それが社会に共感されているところがグッドだと感じた」(23歳/男性/情報・IT/技術職)、「人間にとって"食"が不可欠なものだと再認識させてくれた話題だった」(40歳/男性/自動車関連/技術職)といった声が寄せられた。レシピ本の大ヒットから端を発した「タニタ」ブランドのひろがりや、それによって現代の食を見直す動きが起こったことが広く評価されたと言えるだろう。

各作品への投票結果のグラフ

「Windows 8」や「デザインあ」が健闘

第2位となったのは、日本マイクロソフトの「Windows 8」。「色使いがシャープで見やすい。Windowsの機能的な特徴が活かされている」(男性/27歳/金融・証券/営業職)、「今までのWinのイメージを覆すような斬新さがある」(男性/41歳/ソフトウェア/技術職)など、前代までのOSとは一線を画した新たなインタフェースや、タッチパネル対応といった斬新な試みについてのコメントが寄せられた。

第3位は同率で2件。日本放送協会の子ども向け番組「デザインあ」は、日本で活躍する著名デザイナーが数多く制作に携わっている。そのことから、「候補作の多くは選考のポイントがデザインなのか疑問に思うものが多かったが、この番組はストレートにデザインを扱っていて面白い」(女性/29歳/医療・福祉/専門職)など、「デザイン」の賞を受ける対象としてふさわしいという声も上がっていた。同率3位は本田技研工業の「新型軽乗用車 「N」シリーズ」。「これまで国内の軽市場をガラリと変えた」(女性/23歳/運輸・倉庫/事務系専門職)など、軽自動車というジャンル自体に革新を起こしたという声が散見された。

第4位となったのは、NHN Japanの無料通話・メールサービス「LINE(ライン)」。「新しいコミュニケーションの形をデザインした」(女性/33歳/情報・IT/技術職)、「画期的なコミュニケーションツールだと思う」(男性/50歳以上/マスコミ・広告/クリエイティブ職)など、コミュニケーションのあり方に新風を吹き込んだ点が支持されていた。

モノよりもコトが評価される結果に

15点の候補作品のジャンルが多岐にわたっていたことも影響していると思われるが、「グッドデザイン大賞」という"デザイン"を評価する枠組みに対し、回答者がサービスやブランドなど、無形のものを多く選択していたのが印象的だった。11月23日から3日間開催される「グッドデザインエキシビション2012」会場では一般投票が行われ、その結果が審査にも反映されるので、「自分ならこれを選びたい!」と思うモノ/コトがある人はぜひ会場に足を運び、一票を投じてみてほしい。

調査時期:2012年10月16日~2012年10月21日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:909件
調査方法:インターネットログイン式アンケート