ファッション系のスマートフォン「企業アプリ」「ブランドアプリ」をまとめてみました!SMMLabならではの「ソーシャルメディア活用有無・方法」についても調査しています。
こんにちは、アライドアーキテクツ株式会社 Webソリューション局プロデューサーの井出修二朗です。
昨今、ブランドや企業イメージ向上を目的とした「企業アプリ」「ブランドアプリ」が増えています。
その形態は、「クーポン」や「ECサイトへの誘導」など販売・来店促進を目的としたものから、「お役立ち」や「おもしろ」アプリとして生活に入り込むことを狙ったものまで様々。「どうやってスマホ上でも自社ブランドに注目してもらうか?」、多くの企業が試行錯誤を続けている状況と言えます。
そこで今回は、そんな「企業アプリ」「ブランドアプリ」について調査し、まとめてみました。第一弾?は「ファッション編」。好評なら続編もあるかも? SMMLabならではの「ソーシャルメディア活用有無・方法」についても実際に動作確認をして調べています。
今回調査した企業・ブランド
※実機での動作確認は全てiPhone4S iOS5.1.1で実施(地図の更新が嫌でアップデートしていません…)
※ソーシャルメディア活用については、APIを利用して投稿が可能なものを「○」、ブランドページの閲覧やリンクのみのものを「△」として表記しています。
※日本語で閲覧できるアプリのみ、順不同
企業名(ブランド名) | アプリの有無 | ソーシャルメディア活用 | よくあるコンテンツ・機能 | ||||||||||||||
iPhone | Android | Windows | mixi | その他 | 店舗検索 | 商品情報 | コーディネート | EC誘導 | ブックマーク | ニュース | 動画 | プレゼント | ブログ | 読み物 | |||
H&M | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
アーバンリサーチ | ○ | × | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
アールエヌエー | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ||||||||
イーブス | ○ | ○ | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
インディテックス(ZARA) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
ウィゴー | ○ | ○ | × | ○ | ○ | △ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
オゾンコミュニティ(ヒステリックグラマー) | ○ | ○ | × | × | × | × | × | ||||||||||
グッチ | ○ | × | × | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
クリスチャン ディオール | ○ | × | × | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
コーエン | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
サマンサタバサジャパンリミテッド | ○ | × | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
サンエー・インターナショナル(ジルスチュアート) | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
シップス | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | foursquare | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
シャネル | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||
ニューヨーカー | ○ | × | × | ? | ? | ? | ? | ||||||||||
ピーチ・ジョン | ○ | ○ | × | △ | △ | △ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
ビームス | ○ | × | × | × | ○ | × | × | ||||||||||
ユニクロ | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | renren | ○ | ○ | ||||||||
ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー(Infinitely Kusama) | ○ | × | × | ○ | ○ | ○ | |||||||||||
良品計画(無印良品) | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ピックアップアプリ7選
上記の調査対象20社のアプリの中から、「特徴的なアプリ(独断と偏見です)」を7つピックアップします!
1.WEGO(WEGO Co., Ltd.)
URL:http://www.wego.jp/information/2012/01/wego-andorid.html
今回調査した中で、SHIPSと並んで非常にコンテンツの多かったアプリ。スタッフの着こなしがスライドで眺められる「STAFF STYLE」、Webストアの閲覧(WebView)、スクラッチでもらえる月別カレンダー画像、店舗検索(GPS検索あり)、ショップブログの閲覧(WebView)、ニュース、メルマガ誘導、色設定などなど。 ソーシャルメディアとの連携は、各ブランドページの閲覧機能に加え、「STAFF STYLE」のシェア機能あり。 iPhoneアプリ、Androidアプリ共にあり。
2.無印良品 衣料品コーディネートカタログ(Ryohin Keikaku Co.,Ltd.)
URL:http://www.muji.com/jp/app/coordinate/
モデルによるコーディネート写真と、使用されている商品のリストからのECサイト誘導がメインコンテンツ。あとはお気に入り機能と店舗リストのみと、非常にシンプルに販売促進を狙った構成で、ソーシャルメディアとの連携は無い。 iPhoneアプリのみ。
3.UNIQLOOKS(UNIQLO CO., LTD.)
URL:http://uniqlooks.uniqlo.com/
ユニクロを着た自分の写真を「ルック」として投稿。ソーシャルログインが必須で、気に入ったルックにハートをつけたりコメントするSNSのようなアプリになっている。 アプリ上でカメラによる撮影が可能なものの、ほとんどがモデルのような写真投稿であることから、ユーザーの手作りな投稿は少なく、ある程度運営側で撮影をしてコンテンツを拡充しているのではと思われる。 iPhoneアプリのみ。
4.ビックロベーダー(UNIQLO CO., LTD.)
URL:http://www.uniqlo.com/bicqlo-vader/
簡単操作で遊べるインベーダーゲーム。スコアに応じて、オンラインストアのクーポンが発行される。 ソーシャルログインをすると子機がつき、ゲームが有利になると同時に、友達アイコンがゲームに登場する仕組み。また、Facebookチェックインでボーナスアイテムがゲットできるなど、うまく拡散を狙った作りになっている。 iPhoneアプリ、Androidアプリ共にあり。
5.Louis Vuitton Kusama Studio(Louis Vuitton Editeur SAS)
URL:http://www.louisvuittonkusama.com/ja_JP
カメラで撮影した写真を独自のフィルタにかけて、出来上がった作品をソーシャルメディアにシェアしたり、タップして遊ぶことができるアーティスティックなアプリ。mixiやInstagramへの投稿もサポートしている。 iPhoneアプリのみ。
6.サマンサ♥(Samantha Thavasa Japan Limited)
URL:https://itunes.apple.com/jp/app/samansa/id423732796?mt=8
ニュース、商品情報、店舗リストといった情報系コンテンツに加え、商品画像や独自のフレームを使ってアプリで撮影した写真と合成、保存ができる「フィッティング」機能が面白い。保存後、Twitterへ投稿できるようになっている。 iPhoneアプリのみ。
7.コイクール(BEAMS CO., LTD.)
URL:http://koiweb.beams.co.jp/kuru/
「恋をしましょう」と題した、BEAMS35周年記念キャンペーンの一環でリリースされたアプリ。最初に血液型、自己紹介、アイコンなどを登録すると、アプリを入れている異性同士ですれ違った際に相手との相性度を表示。相手に向けて、「ちょっかい」を送り、片方もそれにお返しをすると両想いが成立する。その後はTwitterのフォローで繋がる設計になっている。常にGPSをONにする必要があるので、バッテリーの消耗が早いのが難点。 iPhoneアプリ、Androidアプリ共にあり。
今回のまとめ調査から、「AndroidよりiPhoneアプリ対応の方が進んでいる」こと、「半数以上のアプリがFacebook、Twitterとの連携をしている」ことなどが見えてきました。一方でいくつかのアプリは「作ったままでアップデートがされていない」「ソーシャルメディアの投稿に失敗する」など、リリースしたままバグや操作性を改善せず放置しているがために、逆に印象を落としてしまっているようにも見受けられました。
やはりスマートフォン画面はPCと比較して狭く、似たようなサービスでは「時間の奪い合い」になかなか勝てないと言えます。また、いくら自社ブランドのファン層をターゲットにしているとはいえ、情報が更新されなかったり操作性が良くなかったりすれば、アプリを再度起動してリピート利用してもらえる確率は減ってしまいます。
企業アプリ・ブランドアプリが増え競争が激しくなる中で、今後はコンテンツの独自性、企画力とともに、継続した運用体制が一層求められてくる、と言えるのではないでしょうか。
—
という訳で、企業アプリ・ブランドアプリまとめ「ファッション編」、いかがでしたでしょうか。スマートフォンアプリも一つの「オウンドメディア」として、今後ますます様々な活用方法が検討、実践されていくと思います。
もしまとめて欲しいジャンルや業界などあれば、ぜひ教えてください!