米IBMは11月9日(現地時間)、日々使用する製品、システム、およびアプリケーションをインテリジェント化する新しいソフトウェア「IBM Engineering Lifecycle Manager」を発表した。本製品により、構想から開発、提供までに至るプロセス全体を簡素化するため、コストの削減や規格、法規制要件への準拠を可能にし、結果的に新たな製品を市場へ迅速に投入できるようにする。

この新製品を利用することで、開発者は何千ものシステムとソフトウェアの見えにくい関係性を解析し、正しく認識できるようになるという。

また、検索、クエリー、照会の各機能を備えているほか、メカ、電気、ソフトウェアなど、複数の異なるエンジニアリング領域への影響の解析もできる。そうしてプロジェクトを全体的に把握することで、潜在的な不整合を見つけたり、プロジェクトの遅延やコスト超過につながる変動要素を特定したりできるため、設計上の意思決定をより適切に行う。

「IBM Engineering Lifecycle Manager」使用前(左)、使用後(右)

また、IBMは企業が素早く効率的に新しいソフトウェアを提供できるよう支援する「IBM SmarterCloud Continuous Delivery」も発表した。本製品は、ソフトウェア・デリバリー・サイクル・タイム(ソフトウェアが開発され、運用されるまでの期間)の短縮を支援する。

具体的には、自動化や標準化、反復可能プロセスを通じて、コードの作成から開発までの時間を数日単位から数分単位まで加速し、共同プロジェクト計画やテスト、ビルド、デプロイのためのワークフローやタスクの共有などを通じて、組織間のコラボレーションを簡素化。コードやアプリケーション構成といったプロジェクトへの変更を自動で追跡し、適宜パイプライン・タスクを実行。 開発、テスト、または運用に必要な数百台の仮想マシンの展開をほぼ一瞬で行うことで、企業成長のニーズに対応でき、反復可能プロセスのためのコードを用意することで、開発時間を短縮し、複雑さを軽減できるという。