「SR16000 モデル×N1」

日立製作所(以下、日立)は、流体解析や衝突解析、気象予測といった科学技術計算分野向けスーパーコンピュータであるスーパーテクニカルサーバ「SR16000シリーズ」において、最新のPOWER7+プロセッサーを搭載し、消費電力あたりの性能を従来モデル比で約1.7倍となる727MFLOPS/ワットに強化した新モデル「SR16000 モデル×N1」を2013年1月7日から販売開始すると発表した。価格は個別見積、出荷時期は2013年4月1日を予定している。

新しいサーバは、CPUに最新のPOWER7+プロセッサー(4.1GHz)、OSにAIXを採用したスカラ機の中小規模クラスのスーパーテクニカルサーバで、POWER7+プロセッサーと80MBの大容量オンチップL3キャッシュメモリを搭載している。

1ノードにPOWER7+プロセッサを2個、メモリを最大512GB搭載でき、最大512ノードを接続して使用できる。さらに、新たに採用した高密度実装技術によって、従来モデルよりもスリム化したラックに最大56ノードを搭載し、1ラックあたり29.3TFLOPSの理論ピーク性能を実現、設置面積あたりの性能は、従来モデル比で約3.7倍の44.5TFLOPS/m2に向上した。

また、自動的に演算の並列処理を行う「自動並列化コンパイラ」や「クラスタ管理技術」といった日立独自の技術や運用管理ノウハウを組み合わせることで、「SR16000 モデル×N1」の性能をシステムとして最大限に引き出す。さらに、ベクトル機のユーザーに対しても、システム導入、構築を可能とし、きめ細かいシステム構成・性能チューニングサービスを提供し、ベクトル機からの容易なプログラム移行を実現する。