金沢工業大学(金沢工大)と明治は11月11日、ビンで飲む牛乳のおいしさを客観的な数値に基づき科学的に解明したと発表した。
同成果は同大 感動デザイン工学研究所と明治の食品開発研究所らによるもので、日本官能評価学会の2011年度優秀研究発表賞に選出され、2012年11月10日に東京農業大学で開催された同学会にて表彰された。
客観的な数値の算出に向け研究グループは「牛乳を飲む時に感じる香り」ならびに「牛乳ビンから感じる触感」に着目、ニオイセンサとサーモグラフィによる計測を行いった。
この結果、ニオイセンサによる計測において、ビン牛乳の容器形状によりミルクの香りが強くなることが数値的に実証され、これが濃厚なあじわいにつながることが科学的に示された。
またサーモグラフィを使いた顔面温度の解析では、牛乳ビンの素材や飲み口により、牛乳飲用時の唇表面の温度が変化し、このことが心地よいひんやり感につながることが客観的な数値として裏付けられたという。
なお、研究グループでは今後、今回の結果が、消費者がよりおいしいと感じる牛乳の開発に生かされるものと期待しているとコメントしている。