日本IBMは、IBM System zで稼働しているデータベース・ソフトウェア「IBM DB2」の最新版「IBM DB2 10」への更新に際し、ワークロードや移行期間の短縮を図れるサービス「System z向け - 高速DB2移行サービス」を発表した。サービスの提供開始は11月12日から、価格は個別見積もりとなる。

「IBM DB2 10」新機能

これまで、データベースを更新する際には、バージョンアップや構成変更など作業項目が多く、データ量も膨大なため、移行が数十時間に及ぶと想定され、計画停止時間内ではシステム移行が難しいという課題があった。また、生産ラインの停止や顧客取引の機会損失など、長時間のシステム停止は大きな損害につながるため、短時間で安全な移行方法が求められていた。

「System z向け- 高速DB2移行サービス」は、IBM DB2 10への直接移行を可能にすることにより、1つずつバージョンの段階を踏んで移行する場合と比較して、各バージョン毎に必要となってくるテストや確認作業が一度で済むため、作業工数の削減と期間短縮を図ることができる。

また、レプリケーション機能を持つソフトウェアを活用してデータの同期をとりながら移行するため、旧データベースのサービスを継続しながら新データベースを構築することにより、業務の停止時間を大幅に短縮する。

さらに、移行直前のデータまで担保するフォールバック(新DBから旧DBへの切り戻し)も可能なため、移行に伴うリスクを低減し安全な移行を支援する。

サービス提供には、日本IBMの専門家が、移行要件、制約、およびデータベース構成をもとに、移行方法の選定から、移行計画の立案、移行作業の実施までを支援する。