TDKは11月7日、シリアルATA 3Gbps対応NAND型フラッシュメモリ制御IC「GBDriver RS4シリーズ」を開発、2013年1月より発売を開始すること、ならびに同製品を搭載したNANDモジュールを同4月より順次製品化することを発表した。

同製品はSerial ATA standard Rev. 2.6に準拠したNAND型フラッシュメモリコントローラで、実行速度180MB/s(Read時)、130MB/s(Write時)の高速アクセスを実現している。

対応するフラッシュメモリは、最新の1xnm世代、2xnm世代の16KB/pageのSLCおよびMLCのNAND型フラッシュメモリのほか、8KB/page, 4KB/pageなどのNAND型フラッシュメモリにも対応しており、カスタマは最適なフラッシュメモリを選択することにより、512MB~1TBまでの幅広い容量帯の高速SATAストレージを構築することが可能だ。

また、データ信頼性を高めるためには必須の機能であり、ECCエラーが発生した際に読出し電位を変更して再読出しを図るるリードリトライ機能を搭載したほか、従来シリーズより搭載しているオートリカバリ機能、データランダマイズ機能、オートリフレッシュ機能などと合わせて使うことも可能となっている。

さらに、データの信頼性を強固にしたいカスタマ向けに新たにEnhanced ECC機能を搭載、512Bあたり71bitまでECCを拡張可能としたほか、独自のスタティック・ウェアレベリング・アルゴリズムにより、全メモリ領域(全ブロック)について書き換え(消去)回数をカウントし、均等にブロックの置き換えを行う高度スタティック・ウェアレベリング・アルゴリズムを実装。OSなどの固定領域も定期的に均等化するため、メモリ寿命を向上させることが可能であり、スタティック・ウェアレベリングの範囲も自由な設定が可能としている(その場合、スタティック・ウェアレベリングの設定エリア以外は、ダイナミック・ウェアレベリング制御が実施される)。

加えて、データセキュリティ機能としてもATAのセキュリティ機能だけでなく、AES128bit暗号化機能も実装。NAND型フラッシュメモリに、データを暗号化し記録することができるため、データ改ざん、漏洩に対し、強固なセキュリティを提供することが可能になったとしている。

なお、サンプル価格は2000円で、量産時の生産規模は月産10万個を予定している。

シリアルATA 3Gbps対応NAND型フラッシュメモリ制御IC「GBDriver RS4シリーズ」