IDC Japanは11月6日、2012年第2四半期の実績、および最新の景気動向などに基づき2012年から2016年の国内製品別IT市場予測を発表した。
これによると2011年の国内IT市場規模は13兆1,782億円、前年比成長率は0.9%減となった。また、国内IT市場に通信サービス市場を加えた国内ICT市場は24兆5,773億円、前年比成長率は0.7%減となった。
2012年は、復興財政支出、金融緩和、エコカー補助金などによって景気が浮揚し、それに伴い国内IT市場、国内ICT市場はともにプラス成長となる見込みで、2012年の国内IT市場規模は、13兆5,189億円、前年比成長率を2.6%と予測。また、2012年の国内ICT市場規模24兆7,478億円は、前年比成長率を0.7%と予測している。
国内IT市場の2011年から2016年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は0.9%で、国内ICT市場は0.3%と予測。2016年の国内IT市場規模は13兆7,545億円、国内ICT市場規模は24兆9,077億円と予測している。
2012年以降のICT市場において、市場の成長、市場の変革をけん引していくのはスマートフォンで、これは国内ICT市場、ワールドワイドICT市場のいずれにおいても当てはまる。国内ICT市場では2013年、スマートフォンの市場規模がPCを逆転。国内スマートフォン市場の2011年から2016年の年間平均成長率は4.8%と、高い成長率を予測した。
IDC Japan ITスペンディング/ソフトウェア&セキュリティ グループディレクターの和田英穂氏は「ITベンダーは、スマートフォンに対する戦略的取組みが生き残りのために必須である」と分析している。