シュナイダーエレクトリックは、ビルや建物、地域で保有する冷水システムを利用しながら、データセンター内に水を持ち込むことなく、冷媒配管によるクーリングを実現するドライコイルタイプ局所冷却装置「InRow RA」(140万4,000円)を12月3日から発売すると発表した。
クラウドコンピューティング化が進み、データセンターやサーバルームの機器や発熱量は増加し、高密度システムのラック発熱量は1ラック当たり8kWを超えるレベルに達しており、今後は局所冷却システムの需要増加が予測されるという。
さらに、大都市の再開発エリアにおいて熱源設備に冷水設備が採用されることが多く、今後も冷水設備の普及は進む一方、「データセンターやサーバールーム内には冷水配管を持ち込みたくない」というニーズも依然として存在する。
この製品は、ドライコイルを採用し、コンプレッサーを使用しない低消費電力の熱交換器兼冷媒分配装置「RDU(Refrigerant Distribution Unit)」との構成によって、データセンター内へ冷水を持ち込まないソリューションを実現している。
「InRow RA」は、2010年から同社が提供している、ラック上部に設置してホットアイルの排熱を吸い込み冷却する「InRowOA」とは異なり、ラック上部から天井までに配管スペースのみを確保すればよいため、天井の低い環境にも導入できる(製品幅:300mm)。