総務省は11月2日、一般ユーザーが無線LANを使う際の注意事項などをまとめた手引書「一般利用者が安心して無線LANを利用するために」を公開した。同省は「無線LANの情報セキュリティに関する検討会」で暫定的な手引書を作り、9月21日~10月9日に意見募集を行っていた。今回、それらの意見をふまえて、正式な手引書が策定された。
この手引書では、利用者のリテラシーや重要度にあわせた対策方法が段階別に示されているほか、一般ユーザーに最低限必要な情報セキュリティ対策として「無線LAN情報セキュリティ対策の3つの約束」が提示されている。
「3つの約束」では、個人情報などプライバシー性の高い情報を無線LANでやりとりする場合にはSSLで暗号化することが、ひとつめの約束として挙げられている。SSLで暗号化された情報は、他者に盗み見られても解読される恐れが少ない。
2つめの約束は、公共PCで無線LANを利用するときはファイル共有機能を解除すること。ファイル共有機能が有効になっていると、情報を盗み見られたり、ウイルスを送り込まれたりする危険性が高まる。
3つめは、自分でアクセスポイントを設置する場合に、適切な暗号化方式を設定すること。無線LANの親機を部屋に設置する際などは、解読されにくい暗号化方式を採用するWPAやWPA2を使って暗号化し、アクセスポイントと端末間で設定するパスワードも、ランダムで長い文字列にした方がよいとしている。
同手引書は総務省のWebサイトからダウンロードできる。
記事公開当初、暗号化方式について誤字がありましたので修正致しました。ご迷惑をおかけしました読者の皆様にお詫びいたします。