NTTデータ、NTTデータユニバーシティ、楽天の3社は11月2日、NTTデータと楽天の両グループ社員を対象としたアジャイル開発人材育成プログラムを共同で開発し、12月から同プログラムを利用した研修を開始すると発表した。
アジャイル開発は、システム開発対象を多数の小さな機能に分割し、漸進的にソフトウェアを開発していく手法。欧米を中心に普及しているが、日本のIT業界ではまだ十分に広まっていないという。
このようなIT業界の現状をふまえ、今回、NTTデータグループと楽天がアジャイル開発人材の育成に着手した。今回の研修は開発現場のノウハウを盛り込んだ実践的なものとし、分野の異なる両社の社員同士を議論させることで、ノウハウを習得し、かつ多様性のある発想ができる人材の育成を目指すという。
同研修はアジャイル開発の代表的な手法のひとつである「Scrum開発手法」を対象としており、意思決定責任者である「プロダクトオーナー」を育成するためのプログラムとなっている。カリキュラムは「ソフトウェアの責任者としてのプロダクトオーナーの役割に関する講義、実践演習」「ビジネス価値の高いソフトウェアの企画方法に関する講義、実践演習」「最適な開発計画に関する講義、実践演習」「自組織へScrumを導入するためのグループ討議」などが予定されている。
なお、研修開発にあたっては、NTTデータと楽天が研修コンテンツの開発を、NTTデータユニバーシティが研修サービスの運営を担当する。研修期間は1回2日間で、2012年12月から2013年3月末までに2回実施される予定。3社は2012年度に60名、2013年度には180名の社員への研修実施を目指すとしている。