テクトロニクス社は10月31日、業界トップクラスのシンク・パルス・ゼネレータ(SPG)機能とHDTV制作のためのマスタ・クロック・リファレンス・ゼネレータ機能を併せ持ったリファレンス・ゼネレータ「SPG8000型マスタ・シンク/マスタ・クロック・リファレンス・ゼネレータ」を発表した。
同製品は、時間設定可能なブラック・バースト(VITCサポート)とHDTV 3値シンク出力、10MHzと48kHzのワード・クロック出力、リニア・タイム・コード(LTC)出力、ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サーバ・サポート機能を標準で装備しているほか、オプション機能として、GPS同期、HD/SD-SDI信号出力(ATCサポート)と3G-SDI信号出力のアップグレード・パス(ソフトウェア・アップグレード)、8チャンネルAES/EBUオーディオ信号出力とデジタル・オーディオ基準信号(DARS)出力、アナログNTSC/PALカラー・バーとテスト信号出力が用意されている。
優れたシンク・パルス出力、マスタ・クロック基準信号出力が1台のゼネレータに統合されているだけでなく、独自の「Stay GenLock機能」ならびに二重電源、SNM/ウェブUIサポートなどの機能も装備。Stay GenLock機能は、高安定度、同期とタイミング信号源といった最新のデジタル・ビデオ・システムの要件に対応しており、特にGENロック基準入力信号が途絶えても、基準クロック周波数/位相を維持することが可能だ。また、GENロック基準信号が再び入力された場合でも、出力に影響が現れないように緩やかに再ロックするため、ほとんどの場合GENロック基準信号の瞬断に気付くことなく運用を継続することが可能である。
二重のホットスワップ電源構成が可能であり、それにより途切れることなく重要なタイミング、同期信号を出力することができる。もし、何らかの原因で電源が喪失した場合、バックアップ電源に自動的に接続されるため、電源喪失による影響を最小限に抑えることができるほか、定期的にバックアップ電源の負荷試験を実施し、必要なときに正しく動作することを確認することも可能だ。
なお同社では、同製品はリモートによる設定、モニタリングが行えるため、自動化、中央監視、設備における制御システムが増えつつある放送局のニーズに応えることが可能であり、放送局のモニタリング/制御システムに容易に統合することができると説明している。