Texas Instruments(TI)は、優れたノイズ、歪み、帯域幅特性を実現し、消費電流を1.5mAに抑えたバイポーラ入力オーディオ用オペアンプとして、2チャネル対応の「OPA1662」と4チャネル対応の「OPA1664」を発表した。
2製品は、USBオーディオシステムやアナログ/デジタルミキサ、ポータブル録音システムなどのアプリケーション向けに開発されたもので、高い電力効率を実現しながら原音に忠実で、明瞭でクリーンなサウンド品質を提供することが可能であり、プロ/プロシューマ向け次世代オーディオ機器の開発を実現すると同社では説明する。
ノイズ密度は3.3nV/√Hzを実現しているほか、全高調波歪み+ノイズも1kHz時に0.00006%と低いことから、性能をこれまで考えられなかったレベルに向上したオーディオ機器の設計が可能となる。また、消費電力は静止電流でチャネル当たり1.5mAを実現しており、高いサウンド再生品質とシステムの消費電力低減を実現することが可能。加えて、22MHzのゲイン帯域幅と17V/μsのスルーレートにより、広い入力信号周波数範囲で、シグナルインテグリティの向上と高速応答を可能にした。電源電圧範囲は±1.5V~±18Vもしくは+3V~+36Vで、広い範囲の負荷で最高のダイナミック特性を有する。
なお、パッケージは、2チャネルの「OPA1662」がSO-8/MSOP-8、4チャネルの「OPA1664」がSO-14/TSSOP-14。価格は1000個受注時で「OPA1662」が0.95ドル、「OPA1664」が1.45ドル。また、「OPA1662/1664」を使ったオーディオ機器の設計を迅速化する ユニバーサルオペアンプ評価モジュール(EVM)「OPAMPEVM」も5ドルで供給中となっている。