日本IBMは10月30日、24時間365日でサーバやネットワーク機器といったシステム全体の遠隔監視を行うサービス「ADAMS(ADministration And Monitoring Service:アダムス)」の機能を強化し、ISDN回線接続に加え、インターネット接続でも利用できるようにし、サービスの利便性向上を図ると発表した。
さらに、現在、幕張のIBMデータセンターから提供しているサービスを、災害時には大阪南港のIBMデータセンターに切り替えられるようにし、遠隔監視を継続するための災害対策を強化した。本サービスの拡充は11月1日から実施する。
ADAMSは、マルチプラットフォームに対応、24時間365日の有人による遠隔監視を行い、障害発生時には契約内容に基づき技術員の手配までを行うサービスとなっており、中・小規模のシステム全体を自動監視したいが運用監視にかかる負担やコストは削減したいという要望を解決できるサービスとなっている。
企業ネットワーク内に本サービスが提供する専用の監視サーバを設置するだけでサービスの利用を開始でき、監視対象となる各機器にソフトウェアを導入する必要がなくサービスを利用可能。
今回、インターネット接続でもADAMSを利用できるようになったため、ISDN回線を新たに用意することなく、コストを抑えながら遠隔監視を実現できる。これにより、運用監視に多くのコストを確保できない中・小規模システムの顧客にも利用しやすくなった。
また、関東直下型の震災が発生した場合を想定して首都圏の遠隔監視センターだけの利用に不安を持つ顧客が増える中、幕張のIBMデータセンターから大阪南港のIBMデータセンターに切り替えて遠隔監視を継続できる遠隔運用支援オプションを用意した。
ADAMSには、全メニューを提供する「ADAMS 2000」と簡易版の「ADAMS-Lite」があり、今回の機能拡充は両サービスが対象。機能拡充による料金変更は災対環境の利用に関してのみ(別途月額料金を設定)。
ADAMS-Liteでサーバ10台以下の最小構成の場合は月額7万円(税別)から。災害対策オプションは個別見積もりで提供。なお、来年、「System z」を監視する機能も追加する予定となっている。