NECは10月29日、山梨大学の情報システム基盤を、クラウド環境へ移行したと発表した。あわせて、PC教室やフリースペースの端末をシンクライアントシステムにより刷新し、両システムが、9月から稼動開始したと発表した。

山梨大学は、これまで甲府キャンパスと医学部キャンパスで別々に基幹サーバを設置・運用しており、今回、これらのサーバを統合・仮想化しデータセンターへ移行、プライベートクラウド型で利用することで、サーバ台数を68台から21台へ削減するとともに、24時間365日のサービス継続を実現した。

サーバの統合にはブレードサーバ「Express5800/SIGMABLADE」、ストレージには「iStorage」が採用されている。

また、あわせて学内のPC教室およびフリースペースの端末をネットブート型シンクライアントシステムで刷新した。

情報処理教室のシステムには、ネットブート型のシンクライアントシステムを導入し、シンクライアント端末としては、540台の一体型PC「Mate」を採用。ID管理を、NECの統合認証ソフトSECUREMASTERとShibboleth技術を用いて統合した。

山梨大学の情報システム基盤のイメージ図

これら認証技術を用いた統合により、学生・教職員は、学内のサービスを1つのIDで利用することが可能になったほか、シンクライアントシステムは、リモートアクセスにより教室外からも利用可能とし、自習環境を拡充した。

山梨大学では、情報システム基盤を刷新したことで、従来のシステムと比べ、構築・運用コストを約10%削減したとしている。