日本HPは10月25日、中規模データセンター向けL3スイッチとして、4スロット搭載の小型シャーシ「HP 12504 Switch Chassis」およびHP BladeSystem用インターコネクト「HP 6125G ブレードスイッチ」、「HP 6125G/XG ブレードスイッチ」を発表した。
価格は、「HP 12504 Switch Chassis」が94万7,100円、「HP 6125G ブレードスイッチ」が22万500円、「HP 6125G/XG ブレードスイッチ」が57万7,500円で、いずれも10月25日から出荷が開始される。
新製品はいずれも共通OS「Comware OS」を搭載し、複数のネットワークスイッチを論理的に1台のスイッチとして扱えるテクノロジー「HP IRF(Intelligent Resilient Framework)」に対応する。
「HP 12504 Switch Chassis」は、10Uのコンパクトサイズで、AC100V~240V電源に対応する。すでに提供中の「HP 12500シリーズスイッチ」を1ラックに4台まで収容でき、1台あたり最大128ポート(Non-Blockingで64ポート)の10Gbポートを実装可能。IRFに対応し、4台のスイッチを論理的に1台のスイッチとして運用できる。
「HP 6125 Gブレードスイッチ」、「HP 6125 G/XGブレードスイッチ」は、HP BladeSystem用のL3対応インターコネクト。ブレードスイッチとして初めてIRFに対応し、最大10台のスイッチを1台のスイッチとして運用することができる。1Gbダウンリンクを16ポートと、1Gbアップリンクを最大8ポート(うち2ポートはIRF接続用として10Gbとして利用可能)、1つの10Gbクロスリンクを備えている。また、「HP 6125G/XG ブレードスイッチ」は、1Gbダウンリンクを16ポートと、1Gbアップリンクを4ポート、10Gb対応SFP+ポートを4ポート(IRF接続用として利用可能)に加えて、1つの10Gbクロスリンクを備えている。
日本HP エンタープライズインフラストラクチャー事業統括 サーバー&ネットワーク製品統括本部 インダストリースタンダードサーバー&ネットワーク製品本部 本部長 宮本義敬氏は、今回の新製品を発表した背景を「サーバとネットワークの関係が変わりつつある。サーバでは、仮想化で統合され、ビッグデータ処理などで分散化し、小さくはじめて需要に合わせて拡大する急速な巨大化(1週間後に1000台レベル)という傾向がある。こういった環境では、従来型の3階層のネットワークがボトルネックになる。3階層のネットワークは、継ぎ足しによる増強のため計画的な導入の場合は効率的だが、運用管理に対するネットワークへの投資が負荷になっている。いま、シンプルな1階層、2階層のネットワークが求められている。HPは、これに対して、IRFとVirtual Connectテクノロジーによって、シンプルなネットワークを提供する」と述べた。
また同氏は、「これまで、ネットワークインフラはベンダー独自のテクノロジが利用されており、選択肢も少なかったが、今後は競争力が働くオープンな技術やインフラエンジニアが管理・構築できるネットワークインフラが求められる」とし、HPがSDN(Software-Defined Network)やOpenFlowといったオープンなネットワーク環境を目指す姿勢を示した。