シマンテックは10月25日、メールセキュリティアプライアンスの最新版となる「Symantec Messaging Gateway 10.0」の販売開始を発表した。

シマンテック
プロダクトマーケティング部
プロダクトマーケティングマネージャ
裵 琪相氏

製品説明を行ったプロダクトマーケティングマネージャの裵 琪相氏はまず、グローバルで電子メールの75%がスパムであることに触れた。同社のマンスリーレポートによると2010年頃をピークにスパムの割合は減少傾向にあるものの依然として高く、また最近ではメールを用いた標的型攻撃が増加しているという。同社では6400万以上のセンサや500万以上のおとりアカウントなどを用いたGlobal Intelligence Network (GIN)などによるデータ収集をベースにメールセキュリティ対策を提供しているが、標的型攻撃がターゲットをしぼった攻撃であるためにサンプルが入手しにくい、標的型攻撃などのメールをグローバルルールとして定義するのに時間がかかるといった課題があったという。

これまでメールセキュリティのフィルタとして提供してきたのは、メールの送信者をフィルタするIPレピュテーションとメールの中身をフィルタするスパム定義。IPレピュテーションはグローバルでのリストの他に顧客企業ごとの設定も可能だったが、スパム定義はグローバルでのルールのみとなっていた。Symantec Messaging Gateway 10.0では、このスパム定義を顧客企業ごとに提供できるようになった。

電子メールの75%がスパム

シマンテックのスパム対策イメージ

Symantec Messaging Gatewayでは、検知をすり抜けてきたスパムや誤検知を企業側から提出する新しい提出プロセスを活用。これまで捉えきれなかった脅威をブロックする企業ごとに固有のルールが、提出から15分以内に自動作成されるようになっている。

このほか、同社の情報漏洩を防ぐ「Symantec Data Loss Prevention (GLP)」との連携機能やIPv6サポートなどといった機能も追加された。

顧客固有のスパム定義が可能に

モデルランナップと価格

Symantec Messaging Gateway 10.0は、仮想と物理アプライアンスで提供され、物理アプライアンスは性能に応じて約40万~約180万円。ライセンスはユーザー単位の1年から5年のサブスクリプションライセンスとなっており、1年の場合には購入ライセンス数に応じて約1100円~約2300円となっている(価格はいずれも税別)。